米国株式市場はマチマチ。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比0.04％下落し2464.61で取引を終え、NYダウは5.28ドル（0.02％）高の21998.99ドルで取引を終了した。ナスダック総合指数は0.11％の下落となった。北朝鮮がグアム沖に向けたミサイル発射計画をいったん見送ったとの報道が相場を支えた。7月小売売上高が今年最大の伸びとなり、個人消費の堅調さが示されたものの、消費関連企業の市場予想を下回る決算が嫌気され相場の重しとなった。７月の米小売売上高は前月比0.6％増と市場予想（0.3％増）を上回り、FRBによる年内利上げの正当性を高め、米国債利回りの上昇を誘発させ、銀行株を中心に金融セクターの買いを誘った。自動車小売のアドバンス・オート・パーツが失望的な決算と売上げ見通しを発表して急落、コーチも失望的な業績見通しを発表して大幅安となり一般消費財･サービスセクターが軟調推移となった。
　ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物９月限は前日比４セント（0.08％）安い１バレル＝47.55ドルで取引を終了。米シェールの増産懸念や対ユーロでのドル高を背景とした売りが出た重しとなった。
　本日の日経平均は方向感に欠ける展開か。前日の大幅高で利益確定売りが出やすい地合いと北朝鮮の地政学的リスクの緩和が綱引きとなりそうだ。前場下落局面となれば、後場の東京株式市場で日銀のETF買いへの期待が高まる。

【買い材料】

・NYダウ小幅上昇（21998.99、+5.28）
・欧州株式市場＝小幅続伸、Ｍ＆Ａ期待で航空銘柄買われる
・ロンドン株式市場＝続伸、航空銘柄買われる
・ドル上昇、米小売売上高の大幅増加で＝ＮＹ為替市場
・恐怖指数VIXは12.04、前日比低下
・日銀のETF買い入れによる需給下支え期待
・好業績やテーマ株など物色意欲強い
・内閣支持、改造で下げ止まり傾向

【売り材料】

・ナスダック下落（6333.01、-7.22）
・NY原油先物－小幅続落、売買が交錯（47.55、-0.04）
・CME225先物は大阪取引所比で下落（19720、-20）
・海外投資家、夏季休暇シーズンで資金流入減少
・米大統領弾劾への警戒感
・北朝鮮地政学リスク
・トランプ政権、政策運営に不透明感

【その他注目点】

・北米自由貿易協定（ＮＡＦＴＡ）再交渉の第1回会合（ワシントン、20日まで）

・米国株式市場は横ばい、ホーム・デポなど消費関連株に売り
・米債券市場－続落、米12月利上げ期待が再燃
・欧州債－続落、北朝鮮懸念後退の地合いが継続
・NY金先物－続落、北朝鮮警戒感後退やドル高で

・米7月小売売上高（前月比）+0.6％〔予想 +0.3％〕（前回発表値 -0.2％）
・米7月小売売上高（除自動車・前月比）+0.5％〔予想 +0.3％〕（前回発表値 -0.2％）
・米8月NY連銀製造業景況指数 +25.2〔予想 +10.0〕（前回発表値 +9.8）
・米7月輸入物価指数（前月比）+0.1％〔予想 +0.1％〕（前回発表値 -0.2％）
・米6月企業在庫（前月比）+0.5％〔予想 +0.4％〕（前回発表値 +0.3％）
・米8月NAHB住宅市場指数 68〔予想 65〕（前回発表値 64）
・米6月対米証券投資 +344億ドル（前回発表値 919億ドルの流入）

・トランプ氏が建設許可迅速化する米大統領令、前政権の規定無効化
・トランプ米大統領、大統領の経済助言組織を辞任した米企業トップらを批判
・米共和党、年内に税制改革法案可決へ＝下院歳入委員長
・米長期有価証券投資、買い越し344億ドルに縮小＝6月対米証券投資
・北朝鮮、ミサイルエンジン生産可能　輸入に依存せず＝米当局者
・イラン、「数時間で」核合意破棄も　大統領が米制裁強化に警告
・ドイツ憲法裁、ＥＣＢ資産購入は違法の公算と指摘　判断を欧州司法裁に付託
・台湾で大規模停電、全世帯の約半数に影響　経済閣僚が引責辞任

《スケジュール》

10:10　　国債買い入れオペ(残存期間5年超10年以下と10年超)(日本銀行)
16:00　　訪日外国人客数(7月)　　　　
17:00　　業態別の日銀当座預金残高(7月、日本銀行)　

17:30　　7月英雇用統計
17:30　　4－6月英失業率
18:00　　4－6月期ユーロ圏域内総生産（ＧＤＰ）改定値
20:00　　ＭＢＡ住宅ローン申請指数
20:00　　6月南アフリカ小売売上高
21:30　　6月対カナダ証券投資
21:30　　7月米住宅着工件数
　 　　　建設許可件数
23:30　　ＥＩＡ週間在庫統計
17日03:00　　米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）議事要旨（7月25－26日分）

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