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一服感漂う展開か
- 2016/11/17
- アジアタイム
米国株式市場はマチマチ。S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2176.94で取引を終了。NYダウは54.92ドル(0.3%)下落し18868.14ドルで取引を終えた。一方、ナスダック総合指数は0.4%上昇となった。寄り前に発表された10月の米鉱工業生産は市場予想を下回ったものの製造業は2ヵ月連続で上昇となった。また、10月のPPIは予想外に弱くなり、コアは予想に反して前月比マイナスとなった。米国株式市場は大統領選でトランプ氏が勝利して以来、堅調な地合いが続いていたが、市場では金利の上昇とインフレの高進に備えるなか、トランプ政権がどう動くのかを見極めようとしている。トランプ次期米大統領の政権移行チームから外交・安全保障の専門家が相次ぎ離脱し、内紛の様相を呈していると各メディアが報じている。
NYMEXのWTI先物12月限は前日比24セント(0.52%)安い1バレル=45.57ドルで取引を終了。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報で原油在庫が市場予想を大幅に上回る積み増しとなったことで、需給緩和懸念が台頭した。
前日のOSE225先物ナイトセッションは、OSE日中取引比70円安の17810円で終え、売買高は2万1472枚だった。CME225先物(円建て)の清算値はOSE比100円安の17780円で、売買高は5万5516枚で賑わった。
本日の日経平均は、安倍首相とトランプ次期米大統領の会談に期待が寄せられる一方で、米国株高と円安基調がやや一服感を漂わせており、過熱感を懸念して利益確定売りが先行しやすい地合いか。
寄り前には、財務省が週間の対外・対内証券売買契約を発表する。米国では10月の消費者物価指数(CPI)や住宅着工件数が発表される予定だ。また、イエレンFRB議長が、米議会の合同経済委員会で日本時間18日の0時から議会証言を行う。
【買い材料】
・トランプ政権の「大成長路線」での恩恵期待
・ナスダック上昇(5294.58、+18.96)
・日銀のETF買入れによる需給下支え
・NY為替-ドルは堅調、ユーロドルは年初来安値を更新
・米フォッシル 投資判断引き上げを好感し8.4%高
・米ターゲット 好調な第3四半期決算を好感し6.4%高
・政策減税の対象をサービスにも、政府方針
【売り材料】
・米国株式市場-ダウ平均は8日ぶり反落(18868.14、-54.92)
・米10月鉱工業生産(前月比)±0.0%〔予想 +0.2%〕(前回発表値 +0.1%)
・欧州株式市場-反落、利益確定売りが優勢
・NY原油先物-前日終値を挟んで神経質な動き(45.57、-0.24)
・CME225先物は大阪取引所比で下落(17780、-100)
・恐怖指数VIXは13.72、前日比上昇
【その他注目点】
・安倍首相がトランプ次期米大統領と会談
・イエレンFRB議長が議会証言
・APEC閣僚会合(~11/18 リマ)
・20年国債入札
・長期金利上昇、一時9ヵ月ぶり高水準
・中国越境EC、通関優遇を継続
・米債券市場-ほぼ変わらず、金利先高観は強い
・欧州債-独債は続伸、英債はほぼ横ばい
・NY金先物-値ごろ感の買いに支えられるも、重い動き
・CRB指数-反落 天然ガス、綿が上昇 砂糖、銅が下落
・米エネルギー省(EIA)週間石油在庫 2016/11/11 時点
原油 +527.4万バレル(前週 +243.2万バレル)
ガソリン +74.6万バレル(前週 -284.1万バレル)
中間留分(含む暖房油)+31.0万バレル(前週 -194.8万バレル)
原油受け渡し地点オクラホマ州クッシング原油在庫
+69.1万バレル (前週 +2.8万バレル)
《スケジュール》
16:30 全銀協の国部会長が定例会見
08:50 対外対内証券売買(先週)
06:00 米・対米証券投資収支(9月)
09:30 豪・失業率(10月)
16:00 欧・欧州新車販売台数(10月)
18:30 英・小売売上高指数(10月)
19:00 欧・ユーロ圏消費者物価指数改定値(10月)
22:30 米・住宅着工件数(10月)
22:30 米・住宅建設許可件数(10月)
22:30 米・消費者物価コア指数(10月)
22:30 米・フィラデルフィア連銀製造業景況指数(11月)
22:30 米・新規失業保険申請件数(先週)
23:45 米・消費者信頼感指数(先週)
23:45 米・経済期待指数(11月)
《米決算発表》
ベストバイ、ウォルマート・ストアーズ、アプライド・マテリアルズ、ロス・ストアーズ、インチュイト、セールスフォース・ドットコム、ギャップなど
場況はTwitterをご参考にしていただければ幸いです。https://twitter.com/fujitomi_8740