米国株式市場は続伸。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比7.52ポイント（0.34％）高い2212.23で取引を終え、NYダウは同35.54ドル（0.18％）高の19251.78ドルで取引を終了した。寄り前に発表された10月の貿易統計では、輸出が減少する一方で輸入が増加となり、市場予想通りに貿易赤字が拡大した。10月の製造業受注はほぼ市場予想通りとなり、10月の耐久財受注は前月比で市場予想を上回る結果となった。また、ソフトバンクの孫正義社長が米国に500億ドル規模の投資を行うと報じられると、通信サービスのSprintやT-Mobile USなどが急伸した。金融株が堅調に推移。トランプ次期米大統領が表明している企業減税や規制緩和、景気刺激策などが金融セクターには追い風になるとの期待が引き続き台頭していた。欧州市場は主要指数が軒並み上昇して、STOXXﾖｰﾛｯﾊﾟ600指数は0.97%高で取引を終えた。イタリアMIBは4.15％高となり、3日ぶりに反発となった。レンツィ首相が2017年の予算案可決まで任期を延長したことが好感された。
　ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物１月限は前日比86セント（1.66％）安い１バレル＝50.93ドルで取引を終了した。産油国による協調減産の実効性などに懐疑的な見方が広がり、利益確定が優勢となった。
　前日のOSE225先物ナイトセッションは、ＯＳＥ日中取引比70円高の18470円で終え、売買高は2万8653枚だった。ＣＭＥ225先物(円建て)の清算値はＯＳＥ比45円高の18450円、売買高は6万7078枚で賑わった。今日の日経平均は、欧米株が堅調に推移したことや、特にイタリア株が大幅に上昇となったことで上値トライが期待出来る相場か。また、市場では再びトランプ・ラリーに注目が集まっていることも追い風になりそうだ。本日、乱高下する傾向にあるSQ週の水曜日だけに、昨年12月SQ値(18943.54円)にどこまで近づくか注目したいところだ。
　個別ではソフトバンクに注目が集まりそうだ。孫社長がトランプ次期米大統領と会談し、500億ﾄﾞﾙ（約５兆7000億円）を米国のスタートアップ企業などに投資し、５万人の雇用を生みだすと約束したことが市場の注目を集めている。また、東証マザーズにイントラスト（7191）が新規上場する。

【買い材料】

・トランプ政権の「大成長路線」での恩恵期待
・米国株式市場－続伸　ダウとラッセル2000が最高値を更新
・ＮＹダウ上昇（19251.78、+35.54）
・ナスダック上昇（5333.00、+24.11）
・欧州株式市場－続伸、銀行株にも買い
・CME225先物は大阪取引所比で上昇（18450、+50）
・人民元の6日の中間レートは1米ドル＝6.8575元、前日比で0.430％元高
・日銀のETF買入れによる需給下支え
・海外勢の買い越し基調

【売り材料】

・為替急変リスク
・NY原油先物－反落、原油供給過剰の懸念は残る（50.93、-0.83）
・米10月貿易収支-426億ドル〔予想 418億ドルの赤字〕（前回発表値 364億ドルの赤字）
・恐怖指数VIXは11.79、前日比低下
・米ナイキ　2.5％安　アナリストの投資判断引下げを嫌気
・エコカー減税、段階縮小

【その他注目点】

・ソフトバンク孫氏、米に5兆円投資
・政府、自動運転技術「レベル5」新設
・伊総選挙　早ければ2月に実施か

・NY為替－ドルは対円で伸び悩み、対欧州通貨で強含み
・米10月製造業受注指数・前月比+2.7％〔予想 +2.6％〕（前回発表値 +0.3％）
・米債券市場－ほぼ横ばい、来週にFOMC控え
・欧州債－続落、インフレ期待は上昇傾向に
・NY金先物－続落、来週にFOMC控え金の軟調な動きが続く
・CRB指数－反落　砂糖、ニッケルが上昇　　原油、ガソリンが下落

《スケジュール》

10:30　　岩田日銀副総裁が講演　　　　
14:00　　景気動向指数(10月)　　　　
14:00　　消費活動指数　　　　

09:30　　豪・GDP(7-9月)　
16:00　　独・鉱工業生産(10月)　　
18:00　　印・インド準備銀行（中央銀行）が政策金利発表　　　
18:30　　英・鉱工業生産(10月)　　
21:00　　米・MBA住宅ローン申請指数(先週)　　　　
24:00　　米・JOLT求人件数(10月)　　　　
24:00　　加・カナダ中央銀行が政策金利発表　　
29:00　　米・消費者信用残高(10月)　
　

《決算発表》

土屋HD,アルトナー、Bガレージ、日東鋼、巴工業、ナ・デックス、楽天地、ナガノ東など

場況はTwitterをご参考にしていただければ幸いです。https://twitter.com/fujitomi_8740