週末の米国株式市場は反発。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比0.3％上昇して2271.31で取引を終了し、NYダウは94.85ドル（0.5％）高い19827.25ドルで取引を終えた。大統領就任式での演説に注目が集まる中、演説内容は公約していたことを強調したにとどまり、具体的な政策にはほとんど触れなかったことで買い上がるには至らなかったが、小幅高で取引を終了した。　ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物２月限は前日比1.05ドル（２％）高い１バレル＝52.42ドルで取引を終了した。サウジアラビアがＯＰＥＣ加盟国と非加盟国は合意した減産を順守しているとの見方を示したことが買いを先行させた。
　先週末のOSE225先物3月限ナイトセッションは、前日の日中取引の終値に比べ70円安の１万9090円で取引を終了した。本日の日経平均は上値の重たい展開か。20日のトランプ米大統領の就任演説は市場の想定通りに経済政策の具体策は示されなかった。結果、円相場は１㌦＝114円台前半と前週末の東京市場よりやや円高水準となっている。前場、マイナス圏で引けるとなれば、後場の東京株式市場は日銀のETF買いに期待を寄せる展開となりそうだ。
　大引けでは、日経平均株価の臨時入れ替えによる需給が発生する。ミツミ電機（67678）がミネベア（6479）との経営統合で上場廃止になることを背景に、日本経済新聞社は大塚ホールディングス（4578）を日経平均に採用すると発表している。入れ替え日は明日となり、本日の大引けで入れ替えの取引が発生することになる。大塚ＨＤには買い需要が発生するが、既に織り込まれ買いも進んでいるようだ。
　個別株では東芝に注目が集まる。21日付の日本経済新聞朝刊は、資本支援を巡って「日本政策投資銀行とみずほ銀行、三井住友銀行は各行で立ち上げた投資ファンドを活用する検討に入った」と報じた。ショートカバーが誘発されそうだ。

【買い材料】

・トランプ政権の「大成長路線」での恩恵期待　
・日銀のETF買入れによる需給下支え
・米国株式市場－ダウ6日ぶりに反発　大統領就任演説はおおむね想定通り
・ＮＹダウ上昇（19827.25、+94.85）
・ナスダック上昇（5555.33、+15.25）
・NY原油先物－続伸、週末に産油国会合控え（52.42、+1.05）
・恐怖指数VIXは11.54、前日比低下
・東芝支援、米ファンドなど名乗り

【売り材料】

・NY為替－大統領就任式通過し、ドル円114円前半へ
・CME225先物は大阪取引所比で下落（19135、-25）
・トランプ新米大統領、TPP離脱を表明
・トランプ政権への先行き不透明感
・欧州の政治情勢への懸念
・中国景気減速への警戒

【その他注目点】

・月例経済報告関係閣僚会議

・人民銀の公開市場操作、資金供給規模が急拡大

・欧州株式市場－まちまち、トランプ氏大統領就任式控え様子見
・米債券市場－反発、米大統領就任式はほぼ無風
・欧州債－続落、米長期債利回りの上昇に連動
・NY金先物－小反発、1200ドル割れでは押し目買いも
・CRB指数－3営業日ぶりに反発　原油、ガソリンが上昇　天然ガス、ニッケルが下落　

・トランプ大統領
「国家再建と約束回復を国民に表明する」
「権力をワシントンから国民に移行させる」
「私たちの国境を守る必要がある」
「米国を第一に」
「米国は繁栄を取り戻す」
「貿易・外交・移民のあらゆる面で米国に恩恵を与える政策を行う」
「急進的イスラム教徒におるテロを地球上からなくす」
「新たに空港・トンネル・道路を建設する」

《スケジュール》

08:50　　主要銀行貸出動向アンケート調査(1月、日本銀行)　　　　
13:00　　衆院本会議で代表質問　　　　
13:30　　全産業活動指数(11月)　　
14:00　　全国スーパー売上高(12月)　　　
14:00　　パソコン出荷(12月)　　　　

19:00　　ブ・FGV消費者物価指数(IPC-S)(1月22日まで1カ月)　　　
26:00　　ブ・貿易収支(週次)(1月22日まで1カ月)　　　　　

《決算発表》

安川電、サンウッド、西ガス、タカラレーベンなど

《米決算発表》

マクドナルド、ハリバートン、ジオンズ・バンコープなど

場況はTwitterをご参考にしていただければ幸いです。https://twitter.com/fujitomi_8740