★時間外取引のNY原油が34ドル付近から底堅い値動きとなったことを受け、リスク選好のドル買いが優勢となった。ただ利益確定売りが強まる水準まで上昇したため上値が重くなった。欧州市場朝方の取引では、前日の米経済指標を受けたドル堅調地合いを維持して114円台前半でもみ合い相場となった。欧州勢が本格参入後は113.80台がサポートされると円売りが加速した。114.20円台、114.30円台のドル売り注文をこなしながら114.55円まで上昇した。米2月ADP雇用統計は+21万4000人となり、市場予想の+19万人を上回った。しかし、前月分は下方修正されたほか、週間原油在庫統計や地区連銀経済報告なども控えていることからドルの上値を抑制した。強い米雇用統計指標を受けてドル買いが強まったが、その後は米長期金利の上昇幅が縮小したことで114円近辺まで失速した。米エネルギー省が発表した週間在庫統計で、原油在庫が予想を大幅に上回る積み増しとなり原油価格が下落すると、NYダウも100ドル近く下落したことで、ドル売りが強まった。売りが一巡すると買い戻しの動きとなったが、次第に上値の重さを嫌気され113.18円まで下落した。特に新規の取引材料は伝わらなかったが、足もとの上昇に対する利益確定売りが進んだ。