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イールドスプレッドで4月2日の米国株市場を先取り!

  • 2020/04/02
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、三指数ともに続落したうえ、米長期金利も低下したことで、イールドスプレッドは前日比で三指数ともに大幅拡大(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割高)した。三指数とともにイールドスプレッドが大幅拡大したことで、売られ過ぎ割安感がさらに強まった。感染者数の増加に歯止めがかからず、人やモノの移動制限の長期化による景気懸念の高まりから売りが優勢となり、引けにかけて下落幅が広がった。今回のリスク回避の動きは新型コロナウイルスの感染拡大や原油急落にある。そのため、利下げや量的緩和、財政政策などを実施しても市場の不安は一時的なものになりやすい。まずは、感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチンが開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続く。また、原油価格も下げ止まると安心感が出てくる。景気後退は避けられないほか、どの程度速やかに救済資金が消費者や企業に供給されるかなどに不透明感もあるため、一方的な戻りにもなり難い。VIX指数は53.54から57.06へ上昇した。しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。今後の米経済指標は悪化の一途となることから、経済指標発表時の動きには注意が必要となる。

 

NYダウは、5日SMAの21,875ドルを下抜ける展開となり、5日SMAも下向きとなってきた。ただ、10日SMAの20,914ドルで下げ止まる展開となった。そのため、一転して5日SMAがレジスタンスとして意識される。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、低位で%DとSlow%Dが底這いから緩やかに上向きとなっているため、戻り基調の継続が期待される。リスク回避の動きが強くネガティブな材料に反応しやすい地合いとなっている。一方、好材料が出てくると、割安感が強いだけに一気に上昇基調となり上下に大きく振れやすい地合いが継続している。早々に5日SMAを再び上抜け出来るかが焦点となる。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲5.097%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・3月31日:▲5.040%⇒4月1日:予想▲5.548%

 

4月1日のNYダウが続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲5.097%から+0.451%とかい離が逆転していることで割安になっている。19年1月3日の大底▲4.226%を+1.322%上回っている。19年8月5日の大底▲4.102%を+1.446%上回っている。20年2月28日の大底4.541%と+1.007%上回っている。20年3月23日の6.017%から▲0.469%かい離した。NYダウが反落したことで株式益利回りは上昇した。また、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大した。米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、世界の新型コロナウイルスの感染者数は91万人、米国は20万人を超えた。感染者数の増加に歯止めがかからず、人やモノの移動制限の長期化による景気懸念の高まりから売りが優勢となり、NYダウは一時1132ドル下げた。この日発表の3月ADP雇用統計や3月ISM製造業景況指数も警戒された通り景気の悪化を裏付ける結果となり、引けにかけて下げ幅を一段と拡大した。VIX指数は53.54から57.06へ上昇した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲4.528%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・3月31日:▲5.190%⇒4月1日予想▲5.544%

 

S&P500が続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.528%から+1.016とかい離が逆転していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を+1.675%上回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を+1.542%上回った。19年8月15日の▲4.179%を+1.365%上回った。20年2月28日の大底▲4.499%まで+1.045%上回った。20年3月23日の6.222%から▲0.678%かい離した。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.940%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・3月31日:▲3.440%⇒4月1日予想▲3.714%

 

NASDAQは続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.940%から+0.774%とかい離が逆転していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+1.535%上回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して+1.331%上回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して+1.216%上回った。20年2月28日の大底2.803%まで+0.911%上回った。20年3月16日の▲4.094%から▲0.380%かい離した。

 

NASDAQはハイテク関連銘柄が多く、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。NASDAQ市場は続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは大幅拡大した。そのため、さらに過去のイールドスプレッドを大きく上回っていることで割安感が強まっている。そのため、新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き急速な戻り基調となりやすい。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数ともに続落したうえ、米長期金利も低下したことで三指数ともに前日比で大幅拡大した。感染者数の増加に歯止めがかからず、人やモノの移動制限の長期化による景気懸念の高まりから売りが優勢となり、引けにかけて下げ幅を一段と拡大した。今後も新型コロナウイルスによる景気後退懸念が根強いことから、先行き経済指標に株価や米長期債金利が上下に振れる展開が予想される。ウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続いている。イールドスプレッドは大幅拡大したことで、売られ過ぎによる割安感は強まっている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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