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トルコリラ円チャート(2003年4月-)とGDPなどの経済指標

2018年05月09日

皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

今日もトルコリラ円のお話です。

昨日の記事でお伝えした時点では「史上最安値手前」での攻防となっていましたが、昨晩、その安値ラインを割り込み、史上最安値を更新してしまいました。

史上最安値とお伝えしましたが、トルコリラ円がどのような価格変動だったのか良く知られていないそうなので今日は少し期間が長いチャートをご紹介します。

トルコリラ円の値動きの月足終値をチャートにしたものが次のものです。


2003年から2008年に掛けては70円台を下値としたレンジ相場が続いていました。

2007年10月には終値ベースで99.17円まで上昇し1トルコリラが約100円なんてときもありました。今と比較すると約4倍の価値があった計算になります。

相場の流れが一転したのがリーマンショックにあった2008年からです。
この年を境に相場のトレンドが一転し、トルコリラ円は下降トレンドを形成するようになってしまいました。

どうしてこんなにトルコリラは下がってしまったのでしょうか。

GDP

トルコの名目GDP(USドル)はご覧のとおりです。

※出典:IMF

リーマンショックの影響を受けてか2008年から2009年は大きくマイナス。翌年の2010年以降は成長していますが、2013年をピークに再び停滞が続いています。国際通貨基金(IMF)の予測では来年以降成長していくとなっていますが、このようになってくれるでしょうか。

 

一人当たりGDP(USドル)ではどうでしょうか。

※出典:IMF

グラフの形状は上記の名目GDP(USドル)とほぼ変わりません。2013年以降は停滞がつづき2013年を抜くのは2021年頃になるとのIMF予測となっています。

 

続いて実質GDP成長率(自国通貨)です。

※出典:IMF

2015年の6.08%、2017年の7.05%と高成長な年もありましたが今年は4.41%と低めな成長率となりそうです。来年以降は3%がつづくとの予測です。

インフレ率

※出典:IMF

現在トルコはインフレ率が高い状況となっています。
2017年が11.14%、2018年が11.39%、来年2019年が10.50%と10%を上回るインフレが続くと見られています。
2003年を100とした消費者物価指数では2008年が154でしたが2018年は312まで上昇しています。

最後に失業率

※出典:IMF

2015年以降10%を上回る失業率が続いています。

データを見る限り2013年以降トルコ経済は停滞しており、成長してくるのはもう少し先に見受けられます。

トルコはヨーロッパとアジアに挟まれた立地にあります。特にアジア側は南からシリア、イラク、イランに挟まれており、黒海の北側はすぐにロシアです。

位置的に地政学的リスクが高い位置にあると考えられます。最近ではクーデター未遂事件、テロ、観光業の不振がトルコ経済の足かせとなっているようです。

高金利が魅力的なトルコリラ円ですが、現在の状況を考慮するとレバレッジを低めに抑えた長期的な投資に適しているように思います。

しっかりとリスク管理をした投資が必要になりそうです。

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