フジトミ証券株式会社は投資サービスをはじめ、保険・環境関連サービスをご提供致します。

コラム

マーケット情報

ドル建て日経平均株価では割安

2023年05月31日


皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

下のチャートを見て何のチャートなのか分かりますか?

グラフ1.チャート

(出所:TradingViewによるチャート

答えはドル建ての日経平均株価のチャートです。

グラフ2. 円建ての日経平均株価

(出所:TradingViewによるチャート

こちらが円建てのチャートです。円建てでは、5月に入ってから2021年に記録したバブル後の最高値更新に成功し、31,000円台まで上昇しましたが、ドル建てのチャートと比べると受ける印象がずいぶん変わってきます。

①ドル建てでは2021年の時点で最高値を更新している
2021年と比較して現在(2023年5月30日)の為替レートは円安ドル高です。2021年のドル円相場は110円前後で推移していましたが、現在のドル円相場は140円前後で推移しています。為替レートが円安になっているということは、それだけ円の価値が低くなってしまったことを意味しています。
例えば、140円の商品をドルで購入しようした際、110円/ドルの時であれば1ドル27セント出さなければ買うことができなかった訳ですが、140円/ドルの時には1ドルで買うことができてしまいます。同じ140円の商品であってもドルを基軸に考えれば割安になったことになります。

日経225がバブル時の最高値を付けた1989年12月のドル円レートは144円水準でしたので、この時の株価をドル建てで表示すると270ドルほどです。2021年2月に記録した高値は289ドルなので、ドル建てではバブル時に記録した高値をすでに更新しています。(グラフ1参照)

②ドル建てで見ると割安感がある
次のチャートは2021年以降の値動きの注目したものです。

グラフ3.日経225、ドル建て日足チャート

(出所:TradingViewによるチャート

ドル建ての日経平均株価が史上最高値を更新したのは2021年2月16日です。その後、2022年10月には177ドル台まで下落しました。高値からみると下落率は38.7%と大幅にしていたことになります。ちなみに円建てで見た際の下落率は19.7%でした。

2022年に記録した主要株価指数の騰落率は、NYダウが22.3%、Nasdaq100が37.7%、S&P500が27.4%でしたのでドル建て日経平均株価が記録した38.7%の下落というのがどれだけ大きいものだったのかが分かります。

グラフ3をみる限り現在回復局面にあるように見えますが、ドル建ての日経平均株価はまだ半値戻しにも達していません。外国人投資家から見ると相対的に日本の株は他の株価指数よりも割安感があると言えます。

なお、日本取引所グループが発表している株式週間売買状況(2023年5月第3週)によると東証プライム市場の委託内訳の69.5%が海外投資家によるものでした。

現在の状況は外国人投資家による買いが入りやすい状態にあると言えそうですね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


参考文献:
投資部門別売買状況-JPX

新規口座開設キャンペーン開催中

コンサルタント取引限定キャンペーン1

コンサルタント取引限定キャンペーン2

一覧へ戻る

各種資料請求・WEBセミナー