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今週は重要指標が目白押し

2022年12月13日

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。今年も残すところ3週間です。今週は、投資家にとって注目度の高い経済指標の発表が目白押しです。

13日(火)22時30分 米 消費者物価指数(CPI)
予想 前月比 +0.3%(前回は+0.4%)
前年比 +7.3%(前回は+7.8%)・15日(木)04時00分 米 FRB政策金利
予想 4.0%-4.5%(前回比+0.5ポイント)

15日(木)21時00分 英 英中銀政策金利
予想 3.5%(前回比+0.5ポイント)

15日(木)22時15分 欧 ECB政策金利
予想 2.5%(前回比+0.5ポイント)

今週は、今年最後の米消費者物価指数と主要国の政策金利が集中して発表されます。アメリカの政策金利は4回連続(6月、7月、9月、11月)して0.75ポイントの引き上げが実施されましたが、今回は0.5ポイントの引き上げに留まるとみられています。

15日(木)に政策金利が発表されるのは、米国だけではなく、英国、欧州と立て続きに発表される予定で、いずれも前回比+0.5ポイントになるだろうと予想されています。

日本は今でも金融緩和政策をとっていますが、欧米は利上げが実施され続けていますので、欧米の各企業は、借り入れコストの増大に悩まされることになるはずです。

次のグラフは、日本銀行調査統計局が発表している「資金循環の日米欧比較」から抜粋したものです。

民間非金融法人企業の金融負債構成

出典:資金循環の日米欧比較-日本銀行調査統計局

このグラフは9月のコラム「ECB政策金利と欧州企業へのダメージ」でも紹介しましたが、日本、米国、欧州を比較すると金融負債構成の比率が大きく違うことがわかります。
日本や欧州は、企業運営に必要な負債の4分の1を「借入」によってカバーしていますが、米国は5.7%しかカバーしていません。

仮に1億円規模の金融負債があると仮定して、米国型(負債額の5.7%を4.5%の金利で借りた場合)と、欧州型(負債額の26.9%を2.5%の金利で借りた場合)の負担額を計算してみると・・・。

◆米国型(5.7%を4.5%で借りた場合)
570万円  ×4.5%  = 25.65万円
◆欧州型(26.9%を2.5%で借りた場合)
2,690万円 ×2.5%  = 67.25万円

米国企業よりも欧州企業の方が借入により大きな負担を負うことになります。

来年は、物価の上昇がある程度抑えられると考えられていますが、金融政策が緩和政策に転換するのは少し後のことになるでしょうから、欧州企業にとって厳しい状況続くことになります。もし欧州企業が金利負担を避けるために、借入額の減少をおこなうのであれば、設備投資や雇用の縮小を余儀なくされます。
状況的には、米国より欧州の方が厳しいのかもしれません。
まずは、今週の発表に注視したいと思います。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


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