皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
12日に発表された3月のアメリカ消費者物価指数(CPI)は伸び率が鈍化し、前年同月比5%高となりました。
グラフで見ると次のようになります。
アメリカ消費者物価指数(CPI)-前年同月比
出典:米労働省
これまでの変化をグラフで見てみるとどれだけ低い水準まで下がってきたのかが良く解ります。5%という変動率は先月と比較して1%も少なく、ピークと比較して4%も低い水準です。
アメリカ消費者物価指数(CPI)-前月比
出典:米労働省
前月比の変化を並べてみると2022年7月以降、上昇率が緩やかになり、フェーズが変わったように見えますね。
アメリカ生産者物価指数(PPI)はどうだったのか。
そして、昨晩発表された3月のアメリカ生産者物価指数(PPI)もCPI同様に鈍化しており、前年同月比2.7%高となりました。
アメリカ生産者物価指数(PPI)-前年同月比
出典:米労働省
グラフの形は子供が描いたクジラのイラストのような形をしていますが、昨年後半以降の生産者物価指数はものすごい勢いで鈍化していることをグラフは示しています。
グラフを見る限り、上昇局面の終焉が近い水準まで下がってきたと言えそうです。
消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)を重ねてみるとご覧のようになります。
アメリカのCPIとPPI-前年同月比
出典:米労働省
2月、3月と生産者物価指数が消費者物価指数よりも低い状態になっていることが解ります。今の状態が続くと生産者物価指数はマイナス圏まで下落し、デフレ化してしまう危険性もある鈍化速度だと言えそうです。
FOMCが金融政策を決定する要因はいくつもあるため、これだけでは判断できませんが、物価変動にフォーカスすれば、金融引締めの終焉が近づいているのかもしれません。
この先多くの投資家がリスクテイクしやすい相場展開になることを願うばかりです。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。
・米労働省