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GWと有給休暇取得状況

2023年05月09日

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

GW中は如何お過ごしでしたでしょうか。今年のGWは、高速道路は大渋滞、各地の観光名所は人だらけ。どこにいっても「人・人・人」そんな印象が強いお休みでした。

わざわざ混雑するGWに出かけるのではなく、もう少し空いている時期を選べば良い訳ですが、このような混雑ぶりを見ると「この時期でなければ連続した休暇が取れない」という日本人が多いのかもしれません・・・。

ところで、会社員の皆さんはどのくらい有給休暇を取得していますか?

付与された日数はすべて使い切るという人もいれば、ほとんど使わないという人もいて、人によってバラバラかもしれません。

実際にどのくらいの有休が取得されているのか調べてみました。

次の表は、産業別の有休取得状況をまとめたものです。

表1.有休取得状況

労働者1人
平均付与日数
労働者1人
平均取得日数
労働者1人
平均取得率
鉱業,採石業,砂利採取業 18.1 10.5 58
建設業 17.8 9.5 53.2
製造業 18.6 11.7 62.6
電気・ガス・熱供給・水道業 19.3 13.8 71.4
情報通信業 18.6 11.7 63.2
運輸業,郵便業 17.4 10.4 59.5
卸売業,小売業 17.5 8.7 49.5
金融業,保険業 19.8 11.2 56.8
不動産業,物品賃貸業 17.2 9.5 55.5
学術研究,専門・技術サービス業 19 11.5 60.7
宿泊業,飲食サービス業 14.8 6.6 44.3
生活関連サービス業,娯楽業 15.8 8.4 53.2
教育,学習支援業 18 9 50.1
医療,福祉 16.4 9.9 60.3
複合サービス事業 19.6 14.2 72.4
サービス業(他に分類されないもの) 16 9.8 61.3

※出典:令和4年就労条件総合調査の概況-厚生労働省

表1の分類の中で最も有休取得日数の多かったのは「複合サービス事業」、最も少なかった産業は「宿泊業・飲食サービス業」でした。

「複合サービス事業」と言われてもあまりピンときませんが、この事業には郵便局や協同組合などが該当します。平均取得日数は14.2日ですので最も取得日数が少なかった「宿泊業・飲食サービス業」の6.6日と比べると7.6日も多く取得しています。

付与日数にも違いがあることにお気づきでしょうか。付与日数が最も多かった産業は、「金融業・保険業」の19.8日、最も少なかった産業は「宿泊業・飲食サービス業」の14.8日でした。

「宿泊業・飲食サービス業」は、付与日数、取得日数共に低く、取得率は44.3%と50%を割り込んでしまっています。

ちなみに年次有給休暇の付与日数というのは、労働基準法で決められています。

表2.フルタイム労働者の有給付与日数

継続勤務年数 0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5以上
付与日数 10 11 12 14 16 18 20

 

表2とは別に週の労働日数が4日以下で労働時間が30時間未満だった場合には、付与日数が少なくなります。

平均付与日数が多いということは、継続勤務年数が長く、フルタイムで勤務している人が多い事を表しており、逆に少ないということは継続勤務年数が短く、労働時間の短い労働者が多いことを表しています。

GW期間中、いろいろなところに宿泊し、いろいろなところで食事をしたと思いますが、それらのサービスは「宿泊業・飲食サービス業」に従事する人たちによって提供されたものです。多くの人が休んでいる間も働いていた人たちですが、有休の取得日数や取得率といったデータを見ると、代わりの連休が取りやすい就労環境ではなさそうです。とても難しい問題です。

今回は、GW期間中の混雑から有休の付与・取得状況を調べてみましたが、業種によって取得状況はまちまちでした。どのような観点で投資先を探すのかによって答えが変わってきますが、SDGs(持続可能な開発目標)の観点を重視するのであれば、有休取得日数の多い産業に投資すべきなのだと思います。

皆さんは年間どのくらい有休を取得していますか?

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


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