フジトミ証券株式会社は投資サービスをはじめ、保険・環境関連サービスをご提供致します。

コラム

マーケット情報

今後の中国の人口

2023年01月19日


皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

中国の人口が減少したことをご存じでしょうか。

1月17日のニュースですが、中国国家統計局が発表した中国の人口は、14億1175万人と前年と比べ85万人減少しました。これまで中国は、世界最大の人口を誇っていましたが、このままでいくと2023年にはインドに抜かれてしまうとみられています。

中国の人口減少は、中国だけの問題ではありません。GDP世界第2位である中国の人口が減少してしまうということは、巨大なマーケットのポテンシャルが減少してしまうことでもあります。

次の一覧は、主要国の対中貿易の順位と割合です。

■アメリカ
輸出  3位・・・8.7%(1位はカナダ、2位はメキシコ)
輸入  1位・・・19.0%

■ドイツ
輸出  2位・・・8.0%((1位はアメリカ)
輸入  1位・・・11.4%

■日本
輸出  1位・・・22.0%
輸入  1位・・・25.8%

■韓国
輸出  1位・・・25.9%
輸入  1位・・・23.3%

世界経済において中国はとても重要な国であり、色々な国が中国と貿易しています。特に日本を含む東南アジアの国にとって中国は大事なお得意様です。

問題は、今回の人口減少が今後も続いていくのか否かです。国連が作った人口と年代別人口の推移は次のとおりです。

資料1.中国の人口の推移

出典:国際連合

しばらくの間は、現在とさほど変わらない人口で推移しますが、数年後には、しっかりと減少してしまうと考えられています。

資料2.年台別人口の推移

出典:国際連合

働き盛りの25歳から64歳の人口は、この先5年ほど高止まりしますが、2030年頃には減少してしまいます。これは中国のベビーブームタイミングの問題です。日本の場合、1947年から1949年に掛けて第一次ベビーブームが起きましたが、中国でベビーブームが起きたのは1963年以降です。

資料3.中国の人口ピラミッド

出典:国際連合

中国の人口ピラミッドをみると1963年から1973年に掛けて生まれた方の人口がとても多く、次いで1990年前後に生まれた方の人口が多くなっています。1959年から1961年生まれの人が少ないのは、中国で大飢饉があったためです。この時の大飢饉では、数千万人の方が亡くなったといわれています。1963年生まれの方は今年60歳になるので、このボリュームゾーンが数年後には引退することになります。数年先には、中国の労働者人口は減少していってしまうことは明白ですね。

資料2.の年台別人口の推移をみると2020年代後半には、現役世代の人口が減少し、65歳以上の人口が増加していきます。30年後、高齢者の人口は今の倍になり、現役世代の人口は2億人以上減ってしまいます。今後中国では、高齢者向けサービスなどこれまでとは違ったビジネスが活性化するのかもしれませんね。

分散運用の中に中国を組み込むべきかどうか。考えさせられますね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


参考文献:
国際連合
中華人民共和国大飢饉
・データブックオブザワールド2022

新規口座開設キャンペーン開催中

コンサルタント取引限定キャンペーン1

コンサルタント取引限定キャンペーン2

一覧へ戻る

各種資料請求・WEBセミナー