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欧州の政策金利と消費者物価

2023年03月17日

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)の岩井です。

日本時間3月16日22時15分に発表されたECB政策金利は前回より0.5ポイント高い3.5%でした。

今週発生したスイスの大手金融機関グループ「クレディ・スイス」への経営懸念があったため、ECBの金融政策の決定に影響を及ぼすのではないかと噂されていましたが、結果は、計画通り0.5ポイントの利上げでした。

ただし、クレディ・スイスによる混乱の影響もあり、今後の動きについては示唆されませんでした。

ECBは昨年7月以降、継続して利上げを実施してきましたが、その最大の目的は、物価上昇を抑えることです。

欧州とユーロ圏の消費者物価指数(HICP)は次のように推移してきました。

欧州とユーロ圏の消費者物価指数(HICP)

出典: 欧州連合(EU)統計局

ピンク色の線がユーロ圏の消費者物価、水色の線が欧州の消費者物価です。欧州全体とユーロ圏は同じような展開になっており、概ね欧州の物価の方がユーロ圏の物価よりも高いことが分かります。

物価が上昇し始めたのは2021年に入ってからの出来事です。それ以前の消費者物価は2%以下で推移し、2020年後半のユーロ圏の物価はマイナス0.2%からマイナス0.3%と物価は下落していました。

アフターコロナによって上昇し始めた物価は、2022年10月にプラス10.6%を記録し、それ以降は4カ月連続で鈍化してきています。ECBが実施してきた政策金利の引き上げによる効果が出てきているようです。

現在、日本では物価上昇が続いていますが、欧州やアメリカでは、金融引き締めの効果が確認されてきており、この先新たなギャップが生じるかもしれません。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


参考文献:
欧州連合(EU)統計局

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