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メディアによる捉え方の違い

2022年08月16日

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

先週の話ですが、7月のアメリカ消費者物価指数(CPI)が発表されました。結果は、6月の9.1%よりも0.6ポイント低い8.5%でした。このことを主要メディアはどのように報道したのかを比べてみたいと思います。

各メディアが記事のタイトルに使っていた文は次の通りです。

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■米 7月消費者物価指数 前年同月比8.5%上昇 記録的水準続く-NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220810/k10013764751000.html

■米国の消費者物価指数、前年同月比8.5%上昇 高水準続く-毎日新聞https://mainichi.jp/articles/20220810/k00/00m/030/459000c
■7月の米消費者物価指数 前月より鈍化も依然高い水準-日テレNEWS
https://news.ntv.co.jp/category/international/f23d381d770d4112b40df1be323735f7

■米7月の消費者物価 伸び率は前月から縮小 物価高騰が近くピークアウトの可能性-テレ朝news
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000264660.html

■アメリカの消費者物価、7月は市場予想以上に伸びが鈍化-会社四季報
https://shikiho.toyokeizai.net/news/0/610624
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アメリカの消費者物価指数(CPI)という同じ経済指標を報道していますが、メディアによって捉え方が違うと思いませんか?
物価の上昇が続いていると報道しているメディアもあれば、ピークアウトして鈍化していると報道しているメディアもあります。

今回(2022年7月)の「+8.5%」という数字は、前年同月比でどれだけ物価が変動したのかを表した数字です。消費者物価指数は米労働省が「毎月」発表している経済指標です。前年同月比(2021年7月との比較)では8.5%のプラスでしたが、前月比(2022年6月との比較)では0.0%と物価は変わっていませんでした。

前月比の変動は次の通りです。

米消費者物価指数(前月比)

出典:米労働省

12ヶ月の変動の積み重ねが前年同月比になるので、1ヶ月だけ変化が鈍化したとしても前年同月比では、0.数%の変化にしかなりません。

もう一度、各メディアのタイトルを見てもらうと、消費者物価指数というシンプルな経済指標でさえ、その解釈は人によってバラバラだということが解ります。
発表されたデータが上げ材料なのか。それとも下げ材料なのかは、捉え方次第とも言えます。

皆さん、色々な情報を元に売買していると思いますが、最終的な決断は自分自身で行わなければなりません。

1つの情報元だけを信用するのではなく、他のメディアではどのように報道されているのかを確認することでより客観的な判断ができるのかもしれませんね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


参考文献:
米労働省

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