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消費者物価指数(CPI)とガス代

2022年12月23日


皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

12月23日、今年最後の日本の消費者物価指数(CPI)が発表されました。

■前年同月比
総合指数(CPI)・・・+3.8%
生鮮食費を除く(コアCPI)・・・+3.7%
さらにエネルギーを除く(コアコアCPI)・・・+2.8%

■前月比
総合指数(CPI)・・・+0.3%
生鮮食費を除く(コアCPI)・・・+0.3%
さらにエネルギーを除く(コアコアCPI)・・・+0.3%

価格変動を品目毎にみてみると、ぜいたく品ではなく生活必需品が大きく上昇してしまっています。前年同月比で価格が大きく上昇した品目のは次のとおりです。

表1.価格変動が大きかった品目

品目 前年同月比
ハンバーガー(外食) 17.9%
からあげ 11.6%
食パン 14.5%
ポテトチップス 18.0%
豚肉(国産品) 8.5%
さけ 26.8%
レタス 36.9%
食用油 35.0%
牛乳 9.5%
火災/地震保険 11.2%
都市ガス 28.9%
ルームエアコン 12.7%
携帯電話 20.1%
ペットトイレ用品 18.2%

出典:総務省

子供が好きな食べ物が軒並み上昇してしまいました。また、食用油や都市ガスの価格が大きく上昇してしまったため、家庭・飲食店ともに調理に掛かるコストが上昇してしまいました。子育て世代の負担増が想像できますね。

エネルギー価格の変動について
表1.で都市ガスの価格が前年同月比で28.9%も上昇していることを確認しましたが、他のエネルギー価格はどうなっているでしょう。

表2.エネルギー価格の変動(前年同月比)

品目 前年同月比
エネルギー 13.3%
電気 20.1%
都市ガス 28.9%
プロパンガス 8.0%
灯油 5.5%
ガソリン -1.0%

出典:総務省

意外なことに都市ガスの変動率とプロパンガスの変動率が大きく違っています。都市ガスが28.9%上昇したのに対して、プロパンガスは8.0%しか上昇していませんでした。両者との間に20%以上の開きがありました。

あまり意識されることはありませんが、都市ガスとプロパンガスでは使われているガスの成分が違います。都市ガスは、メタンを主な成分としているのに対し、プロパンガスはその名のとおりプロパンを主な成分としています。メタンガスは空気よりも軽く、プロパンガスは、空気よりも重たいという特徴を持っています。都市ガスの警報器が天井に設置され、プロパンガスの警報器が足元に設置されるのはそのためです。都市ガス価格とプロパンガス価格の価格変動に大きな開きが生じてしまったのは、その原材料であるメタン(LNG)とプロパン価格の影響を大きく反映したものだと考えられます。

価格が下落したもの

今回の消費者物価指数(CPI)の発表で価格の大幅な下落が確認できた品目がありました。それは「宿泊料」です。宿泊料は前年同月比で20%の下落が確認されました。これは、「全国旅行支援」の効果です。

政府が実施した経済対策の効果が消費者物価指数の数字でも確認できますね。より多くの国民が経済対策の恩恵を受けられるようにするのであれば、生活必需品の購入に特典がつくような対策にした方が良いのかもしれません。

当面の間は、出費の増加に備える必要がありそうですね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


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