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コラム

マーケット情報

野菜価格と化学肥料の使用量

2022年06月02日

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

先週、たまねぎの価格がものすごく高いことをお伝えしましたが、今週発表された最新の情報では2週連続して値下がりしていることが確認できました。たまねぎの価格が2週連続して値下がりするのは、今年初めてです。

前回お伝えした通り、国産たまねぎの63%をカバーする北海道で昨年発生した干ばつの影響から2021年産が不作となりました。昨年同様であれば生産地リレーで6月の生産は、市場の40%を佐賀産、20%を兵庫産でカバーできるはずです。

まだまだ市場価格は高値水準で推移しているものの、両県での生育・出荷が順調に進んでいることが需給バランスを改善し、価格を引き下げたと考えられます。

主要野菜の価格の推移は次のとおりです。

食品価格動向調査(野菜)
キャベツ ・・・-10%
ねぎ   ・・・+5%
レタス  ・・・-4%
ばれんしょ・・・-5%
たまねぎ ・・・-3%
きゅうり ・・・-2%
トマト  ・・・-2%
にんじん ・・・-1%
※出典:農林水産省

ねぎを除き主要な野菜価格は先週よりも安くなりました。特にキャベツは10%も安くなっています。色々な商品の価格上昇が報道されている中、主要な野菜が値下がりしてくれたことは、家計にとって大きな助けになりますね。

因みに、日本の野菜自給率は、80%です。全体の自給率はカロリーベースで37%なので、それと比べると高い水準になっています。日本では野菜を生で食べることが多く、「新鮮な野菜=カラダにいい」というイメージが強いと思いますが、世界では過熱してから食べるほうが一般的です。新鮮な野菜にこだわる日本だからこそ、野菜の自給率が高いのかもしれません。

そんな野菜を作るのに欠かせないのが肥料や農薬です。

どのくらいの量が使われているのかご存じですか。

単位面積当たりの化学肥料、農薬使用量の国際比較

化学肥料(kg/ha) 農薬(kg/ha)
日本 259.0 11.6
韓国 426.3 12.7
オランダ 260.6 5.5
英国 206.6 1.5
ドイツ 157.8 1.9
ノルウェー 217.8 0.7
フランス 138.0 2.4

※出典:農林水産省

日本では1ヘクタール(ha)あたり259kgの化学肥料と、11.6kgの農薬を使っています。ちなみに1ヘクタール(ha)は100メートル×100メートルです。
化学肥料の使用量は、諸外国あまり変わりませんが、農薬の使用量は、欧米諸国と比べると一桁多くなっています。

日本のスーパーで売っている野菜に虫がついていることなんてほとんどありませんよね。これは、農薬の使用量に関係しているのかもしれません。

新鮮な野菜を作るためには、大量の化学肥料と農薬が必要な訳です。

全国農業協同組合連合会(JA全農)は6月からの肥料価格を25%~94%引き上げることを発表しました。現在栽培されている野菜が市場に出回るのは数ヶ月先になるので、その頃スーパーに並ぶ野菜は、高い化学肥料で育てられたものなので、その分値上がりする可能性があります。

生鮮食品は、他の商品と比べて価格変動幅が大きい商品です。物価変動にも影響しやすいので野菜価格の変動は注視していきたいですね。

今回は、野菜価格と化学肥料の使用量についてのお話でした。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


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