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いっきゅう

マーケット情報

相場のエネルギー

2016年10月17日

みなさん、おはようございます。

いつもスタッフブログをご愛顧いただいているみなさんはすでにお気づきのことと思いますが、先週からパソコン教室担当「ワイワイ」がお休みさせていただいております。
かなり遅めの夏休みでしたが、今日が最終日。明日からまた帰って参ります。
担当日替わりでお届けしてきましたこのブログ、本日トリを務めさせていただきますのは「いっきゅう」でございます。
最後までどうぞお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

さて、月曜の朝はりきって出勤してきましたら、いきなり電車が遅延して30分遅刻してしまいました。
今朝の東京都内は、JR総武線の事故を発端に、京成線・浅草線が振替輸送の影響で混雑するなど、どんどん周りの路線に拡大して通勤通学のダイヤが大混乱となりました。
自分が乗っていた電車にも京成船橋駅から大量のお客さんが乗車してきて「なにごと?」かと思ったら総武線からの振替で移動してきた人たちで、その電車は最初は4分遅れほどで運行していたのが、浅草線に乗り入れたときには25分遅れになっていました。
総武線下総中山駅で発生した一つの事故の影響が、都内の複雑に入り組んだ交通網の中で波紋のように広がっていくのを身をもって経験しました。
これが休日のお昼頃に起きていたとしたら、こんな大きな混乱にはならなかったですよね。
今朝は雨が降っていたというのも、実は混乱を増幅させた要因です。
このあたりをシミュレートできたらとてもおもしろそうで、相場の分析にも役立つのではないかなあ、と大遅延した電車の中で考えていました。

さてさて、枕が長すぎました。スペースに限りもありますので、本題の相場について。

相場の世界でテクニカル分析には星の数ほど種類がありますが、日本の商品相場で特徴的な手法に「取組内容の分析」があります。
現在、東京商品取引所では毎営業日「カテゴリ別取組高表」というものがホームページで公表されています。
「2分類…」と「6分類…」の2種類があるのですが、基本的には米国CFTCのポジションレポートと同じ考え方で、ヘッジャー(当業者)かスペキュレーター(非当業者)かというカテゴリー分けをして、非当業者の動向に注目していくということになります。

■2分類TOCOM取組高表

TOCOM_torikumi2

http://www.tocom.or.jp/jp/market/torikumi2/index.html

■6分類TOCOM取組高表

TOCOM_torikumi6

http://www.tocom.or.jp/jp/market/torikumi/index.html

ただし「6分類…」のデータを見ていただくと、同じ非当業者という区分がされていますが「プロップ、マーケットメーカー」と「一般投資家」を一緒にすることができないことはお分かりいただけると思います。
「外国商品先物取引業者経由」も曲者ですね。株式市場でも外国人投資家動向は波乱要因になります。

ちなみにですが、昔はもっと詳細に取組内容が見れたんです。
ぼくが業界に入ったころはどこの会社にも時事通信社の「J-com」という商品取引業者向け専用端末がおいてあって、そこには取引所から配信されてくる相場情報がリアルタイムで表示されていました。

例えば…

◎東京金 取組高・売買内訳
     ------売買内訳------    --自己玉--
    新規売 転売 新規買 買戻 自己売 自己買 総取組高 片建玉
 合 計 51763 22801 30578 43986  202451 22467  320138 208345
  2月    85    39    30    94    3483  2855    5132   4336
  4月   200   112   110   202    4353  4468   13059   7186
  6月   227   325   373   179    6749  1951   14680   8764
  8月   800  1055   870   985   24409  5785   44632  23991
 10月  6733  7191  4412  9512   85442  3229  129936  88274
 12月 43718 14079 24783 33014   78015  4179  112699  75794

商品相場のオールドファンの方々は、たまらなく懐かしくなりませんか?
これ、J-comの画面で表示されたものを再現してみました!
いま考えると、よくもこんなに○○の○○まで見せるようなデータを開示していたなと思います。
このデータを見ながら「売り方の回転が効いてるうちはまだ買っちゃダメですよ」などと、営業マンはお客様と話したものです。

このサンプルは2006年1月のデータを使っているのですが、この頃は東京金の価格が2000円台で取組高は30万枚ありました。
現在は価格が2倍になっているのに、取組高は大幅に減少して寂しいかぎりですが、実は今じわじわと東京金の取組高が増えています。まもなく11万枚になろうとしていますが、これは2013年以来の高水準です。

■東京金日足と取組高

20161014東京金日足

※チャートは『ポジション・トレーダーPRO』から

取組内容を見ていくと…7月に高値をつけてから下げてきた過程で、非当業者(一般投資家)の新規買い玉が増えたことが、全体の取組高を押し上げたことが分かります。さらに新規売りから入った一般投資家は、回転を効かせながら逆張りでうまく対応していそうな気配が窺えます。

現代の先物市場では「取組高=市場のエネルギー」と考えると良いと思います。
市場にはどういうエネルギーが蓄積されて、どの方向に流れていくのかを見極めることが重要です。
エネルギーがちょびちょび漏れる分には大したことはないのですが、溜まりすぎると一気に爆発的な動きになることも。

まずはともかく「自分が取引をしている銘柄の取組高は増えているのか減っているのか?」はしっかりと押さえておきたいですね。

それでは本日もがんばりましょう。

このコメントはいっきゅうの個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。
また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。

 

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