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物価変動を品目別にみてみると何か見えてくる?No.3

2018年06月08日

皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

今週は、消費者物価の変動について色々と見てきました。

今回は、この10年間で物価はどのように変化したのかを見てみたいと思います。

例によってデータは、総務省統計局発表の消費者物価指数です。

1970年からの物価変動はご覧のとおりでした。

※出典:総務省統計局

1990年代後半からほとんど成長していません。試しに2000年以降のデータをグラフ化するとご覧のようになります。

100のあたりに横棒が1本引かれる形でなんだかよく解りません。

これだけ変わっていないということです。

 

ちなみに物価成長率2%が達成できた際のグラフはご覧のようになります。


前年比で2%ということは、翌年も翌々年も2%なので複利で計算します。仮に2000年から毎年2%の上昇があったとすると2017年には140.02まで上昇しているのが理論上の計算です。

 

上でみた100あたりに横棒を引いたような線をもう少しクローズアップするとご覧のようになります。

ずいぶんとグラフらしくなってきました。

物価が上昇した局面は2回あるようで2007年から2008年にかけてと、2013年以降の2回がそれにあたります。2008年はリーマンショックがあった年ですが、景気が悪くなると物価が上がる!?
調べてみないと理由は解りませんが、2008年に物価は上昇していたようです。直近では2013年以降上昇していることが確認できます。

ではどのような品目が2013年以降の物価上昇要因となっているのか調べてみたいと思います。

 

2012年と2017年の2点でみた物価変動

今回は、直近の底である2012年と2017年の2点の変化を元に調べてみます。

2012年の数値は96.6、2017年の数値は100.4でしたので、この5年間で3.93%成長した計算になります。

すべての品目を合計した総合の上昇率が3.93%でしたのでこれよりも成長率が高いものは物価上昇をけん引していることとなり、それ以下のものはその逆になります。

品目ごとの成長率をランキング形式でグラフにしたものが次ぎのものです。


2013年から2017年成長率-1位から10位

※出典:総務省統計局

この5年間で最も物価上昇に貢献したのは「魚介類」でした。この5年間で21.84%も上昇しています。2位が果物、3位が生鮮食品、4位が肉類とベスト10のうち6品目が食べ物でした。これらの品目を扱う企業は、2013年よりも高値で商品を販売できていますので、その分が利益に繋がっていることが推測できます。

2013年から2017年成長率-11位から20位

※出典:総務省統計局

教育娯楽系の品目が多くノミネートされています。文房具、運動用具、玩具、ペットなどが該当する「教育娯楽用品」、テレビ、パソコン、楽器、学習机などが該当する「教育娯楽用耐久財」、宿泊費や旅行費が該当する「教育娯楽サービス」などがそれです。


2013年から2017年成長率-21位から30位

※出典:総務省統計局

衣食に関係するもの、教育に関係するものが多く並びます。

2013年から2017年成長率-31位から40位

※出典:総務省統計局

ここまでが、総合の3.93%を上回っている品目です。
あまり気にしていませんでしたたが、上下水道料が上がっていました。5年間で4.78%上昇しています。


2013年から2017年成長率-41位から54位

※出典:総務省統計局

ここまでがプラスで推移している項目です。保健医療や理美容などある程度相場が決まっているか、個人では価格設定できない項目が多い印象です。


2013年から2017年成長率-55位から66位

※出典:総務省統計局

ここから下はマイナス成長です。不動産に関係する項目、エネルギー、交通費、自動車等関係費などがマイナス成長になっています。比較的単価が高い品目が多く、これらの価格低迷が物価成長の足かせとなっているようです。

マイナスの品目の上昇が今後の物価上昇のカギとなっているのであれば、これら品目の成長を願って投資するのも面白いかもしれません。

今後投資する際の参考にしていただければ幸いです。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。

※注意点
今回の品目で重複する項目(生鮮食品を除く食料など)は削除しております。


参考文献
総務省統計局

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