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失業率からみるアメリカ経済

2018年02月02日

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皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

2月2日金曜日です。

東京地方は昨晩から振っていた雪の影響でダイヤ乱れが発生するかとヒヤヒヤしましたが朝起きてみると積雪状況は思っていた程ではなく、スムーズに出勤することができました。昨晩から振っている雪も午前中にはやむとの予報だそうです。

大きな被害がなくてすこし安心しました。

さて、今日は2月はじめの金曜日ですので、米雇用統計の発表日です。
事前予想では非農業部門の雇用者数が前月比18.0万人の増加。失業率が前回と同じ4.1%との予想になっています。

今回クローズアップしたい項目は、米失業率についてです。

失業率とは、失業者数を労働力人口で割った数値です。前回のアメリカの数値を例にすると失業率は4.1%ですので、人口1000人あたりの失業者数は41人になります。

で!

失業率に限らず、経済統計をみる上で重要になってくるのが何か別のデータとの対比です。失業率4.1%といってもその値が高いものなのか。それとも低いものなのかは、なんらか別のデータと比較しなければ語ることができません。

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例えば、日本の失業率は2017年12月現在で2.8%ですので、アメリカよりもより完全雇用に近い状態にあるといえます。また、ニューカレドニアの失業率は14.6%ですのでアメリカよりも悪い状況だといえそうです。

失業率を他の国と比較する労働力人口に対して失業している人がどのぐらいいるのかを知る事ができますが、この対比方法で何かが見えてくるわけではありません。失業率が低いということは、その国の労働市場がきちんと機能している表れではありますが、日本とアメリカを比較して日本の方が失業率が低いから勝っているとは一概には言えませんよね。

他国との比較よりも解りやすい分析手法があります。それが過去との比較です。

米労働統計局は、失業率データを1948年から公開しています。
2008年にあったリーマンショック以降、アメリカ経済は悪化し、失業率は10%台まで悪化しました。リーマンショック以降アメリカ経済は順調に回復し、NYダウは昨日2月1日の終値で26,186ドルまで上昇してきたことは、皆さんご存知のことかと存じます。

現在の失業率4.1%がどんな水準なのか過去のデータと比較してみてください。

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4.1%という数値がいかに低い値であるかが解ります。4.1%よりも失業率が低かった時期は第二次大戦以降3回しかありません。1951年から53年に掛けてと、1966年から69年に掛けてと、2000年の3回がそれにあたります。
現在の水準は戦後7年ほどしかない稀(マレ)な状態だといえます。

アメリカを取り巻く出来事としては、1950年に勃発したのが朝鮮戦争。1964年アメリカベトナム戦争に軍事介入。1990年代末期から2000年代初期がITバブルでした。過去のデータをみると、戦争は雇用を生み出していることを物語っています。

もうひとつ、この失業率のグラフには特徴があります。それは、グラフの山と谷がはっきりしていることです。失業率が改善している時、その値は一気に改善し、悪化するときも途中でもみ合うことなく一直線に悪化しています。現在の経済状況は好景気な状況が続いていますが、状況が一転した際には、一気に景気が悪化することをデータが示しているようです。

どこがピークなのかを判断することは難しいですが、景気循環を見極めたいですね。

注目の雇用統計発表は、日本時間22時30分です。

それでは、金曜日。
今日も素敵な一日になりますように。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。

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