フジトミ証券株式会社は投資サービスをはじめ、保険・環境関連サービスをご提供致します。

コラム

マーケット情報

利上げによる雇用統計(失業者数)の変動

2022年10月07日

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

本日(7日金曜日)はアメリカの雇用統計発表日です。
事前予想では、非農業部門雇用者数が26.4万人増、失業率が3.7%となっています。今回の予想値を過去のデータと比較するとどう見えるでしょう。

アメリカ非農業部門雇用者数

出典:米労働省

直近一年間の平均は48.9万人増であり、最も雇用者数が少なかったのが6月に記録した29.3万人の増加でした。今回予想されている26.4万人増というのは、平均を大きく下回り過去一年間で最も低い人数です。

アメリカ失業率

出典:米労働省

失業率のグラフは、新型コロナウイルス感染拡大前を起点としたグラフです。2022年7月に記録した失業率3.5%というのは、新型コロナウイルスが感染拡大する前に記録した失業率と同じ水準です。今回の予想はそれよりも0.2ポイント高い3.7%となっています。

今回の予想は最も良かった時(3.5%)と比較して0.2ポイント高くなっていますが、0.2ポイントの違いというのはどの程度の違いなのか。1000人当たりで言うと2人です。1000人中35人が失業しているのか。それとも37人が失業しているのかの違いです。1000人あたりでは誤差程度の違いに思えてしまいます。

実際の数字で計算するとどうでしょうか。アメリカの労働力人口は2022年8月時点で1億6474万人ですので失業率が0.2ポイント高いということは、失業者が33.0万人増加することになります。9月の非農業部門雇用者数の予想は26.4万人の増加ですが、雇用の裏側で失業も増加していることになります。実際の失業者数は、7月が567万人だったのに対して8月は601万人と、1ヶ月間で34万人の方が失業したことになります。

雇用統計の発表では、非農業部門雇用者数の増減にばかり注目が集まりがちですが、利上げの影響で何十万人もの人が失業していることも事実です。現在FOMCが実施している利上げが労働市場にどの程度影響を及ぼしているのか。結果が気になりますね。

注目のアメリカ雇用統計発表は、日本時間10月7日21時30分です。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


参考文献:
米労働省

新規口座開設キャンペーン開催中

コンサルタント取引限定キャンペーン1

コンサルタント取引限定キャンペーン2

一覧へ戻る

各種資料請求・WEBセミナー