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ノルドストリーム問題と再生可能エネルギー

2022年07月20日


皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

今月11日から保守点検のため停止されていたノルドストリームが、21日に稼働再開される見通しとなりました。

ロシアのプーチン大統領は会見で「ノルドストリームにはタービンが5基あり、現在機能している2基のうち1基が返還されなければ1日あたりの供給量は3000万立方メートルに留まってしまう。」と発言しました。
通常であれば1日あたり1.5億立方メートルの供給能力がありますが、それが5分の1程度に制限されてしまうようです。

IMEが作成したレポート「ロシアの天然ガスからの遮断が欧州経済に与える影響」によると、欧州各国のロシア産天然ガスへの依存度は国によってまちまちで、特に依存度の高いハンガリー、スロバキア、チェコではガス消費量の40%が不足するリスクがあるとされています。

これまでロシアからの天然ガス供給が完全に停止した前例がないので、経済にどの程度の影響があるのかは分かりませんが、この不安定な状況が簡単に解決できるとは思えません。

IMFの予想では、来年には代替エネルギーが確保されはじめ、エネルギー問題は徐々に解決すると考えられていますが、それまでの間、エネルギー問題が続くため、インフレと不況が並存する景気後退(スタグフレーション)が発生してしまうかもしれません。

このコラムでも何度か書きましたが、私たちはエネルギー問題によるインフレと景気後退を過去2回のオイルショックで経験しています。

日本でも1度目のオイルショックではトイレットペーパーがなくなるなどの社会的混乱が生じましたが、2度目のオイルショック時には原子力発電を増やすなど新たなエネルギーを確保していた為、それほど大きな混乱にはなりませんでした。

現在起きている天然ガスの供給不足は、一時的に石炭や原油といった他の化石燃料の消費量を増加させざるを得ない状況を招きますが、中長期でみると風力や太陽光などの再生可能エネルギーの導入が加速するはずです。
数年後にはエネルギー供給の構図が変わっているかもしれません。再生可能エネルギー銘柄に注目したいですね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


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