２月２８日の週の商品相場見通しです。

世界の銀行間決済システムであるＳＷＩＦＴからロシアを排除しなかったことから、欧州向けのロシアの天然ガスの安定供給は維持されるとの思惑から海外原油は週末に急落し、対照的にＮＹ株価は急騰しました。株価の急騰によってリスク回避の後退もあり、ＮＹ金も急落しました。

ただ、２６日、ＥＵとアメリカ、カナダ、イギリスなどがＳＷＩＦＴからのロシア排除で合意したことが発表されました。この合意で週明けの市況はまた一変するとみられます。
ＳＷＩＦＴから排除されると、ロシアは世界の金融市場へのアクセスが制限され、ロシアの企業・個人にとってはかなりの痛手となります。
当然、ロシアにエネルギーの多くを依存しているドイツやイタリア経済には大きな打撃となり、ロシアも欧州からエネルギーの代金を受け取れなくなります。
ロシアからのエネルギーの供給が不透明となるため、週明けの海外原油は急騰することになるでしょう。ドバイ原油は週末の夜間取引で６万１０００円ちょうどまで急落しましたが、大きく買い直されるとみられ、週明けはひとまず買いで対処したいです。

株価の急落も予想され、金はリスク回避として大きく買い直されるとみられます。金標準は７０００円割れは結果的に買い場となり、また７１００円台後半までの急伸も想定され、買いで対処したいです。

シカゴ穀物は利益確定売りで週末に急落し、トウモロコシの大幅安につながりました。ただ、ＳＷＩＦＴからロシアが排除されたことで、ロシアの小麦輸出は困難になるため、シカゴ小麦が急騰し、改めてトウモロコシも急伸するとみられ、急落したトウモロコシは買い場提供になるとみられます。

ゴムは玉次第の展開で先行き不透明です。