フジトミ証券株式会社は投資サービスをはじめ、保険・環境関連サービスをご提供致します。

コラム

マーケット情報

トルコリラ円のスワップと損益分岐点

2018年04月04日

皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

今日は昨日に引き続き新興国通貨の政策金利がもたらすスワップポイントの効果についてです。

昨日調べた南アランド円のデータでは、過去3年以内に買いポジションをつくり、昨日(2018年4月4日)まで保有していた場合、100%に近い割合で利益がでている計算になりました。

他の高金利通貨ではどうなるのかを検証してみたいと思います。

細かな計算方法等については昨日ブログ「南アランド円のスワップと損益分岐点」をご覧ください。

今日調べる通貨ペアはトルコリラ円です。

最初にトルコリラ円に関する情報を簡単にまとめます。

まず、チャートです。

チャートは月足で2005年からのものを表示しています。チャートをみると一目瞭然なのであえて説明する必要もなさそうですが、全体的なトレンドは下降トレンドです。
2007年10月に100円の手前、99.58円で取引されていたレートはその後円高方向に進む一方的展開に。チャートが示すここ十数年間の最安値は先月2018年3月でした。

ここ十数年間の間にトルコリラ円を買って3月時点でポジションを保有している人のほぼすべての人の評価損益はマイナスになっていることをチャートは示しています。

 
 

政策金利について

現時点(2018年4月4日)の政策金利は8.0%です。
2015年以降の政策金利をみると2015年1月が7.75%、2015年2月から2016年10月までが7.5%、2016年11月から今日までが8.0%となっています。

他の先進国の金利が0.何%とか1.何%とかでやっているなか7.5%や8.0%もの金利をつけているのでスワップポイント目当てでトレードしている方に人気なのうなずけます。
問題は、値下がりよって発生している評価損をスワップポイントによってカバーできているかどうかです。

 
 

損益分岐点について

トルコリラ円の損益分岐点は次のようなグラフになりました。

青い線が終値の推移、オレンジのラインが損益分岐点の推移です。ご覧いただくと解ります値下がりするスピードのほうが速すぎてスワップポイントではカバーしきれていないことが解ります。

本日2018年4月4日8時40分現在のレートは26.7円です。

26.7円に線を引くとご覧のようになります。

オレンジの折れ線グラフがピンクのラインを下回るポイントはありませんのでスワップポイントではカバーしきれていないことが解ります。

 
 

今回のまとめ

トルコリラ円の下落速度が年間8%を上回っているためスワップポイントではカバーしきれていませんでした。しかし、8%もある政策金利の影響は大きいようで2つの線はスピーディに離れていっています。2015年1月であれば終値は48.12円ですが、損益分岐線の位置39.04円ですので、3年ちょっとで9円以上カバーしています。
現在のトレンドは下降トレンドを形成しているように見えますが、このトレンドが反転したときのリカバリー速度はスワップが少ない通貨ペアよりも早そうです。

本日は、トルコリラ円のスワップと損益分岐点についてのお話でした。

なお、今回計算した損益分岐点の計算は政策金利の値を採用しており、実際のスワップポイントとは異なりますのでご留意ください。

今後のトレードの参考にしていただけたら幸いです。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。

新規口座開設キャンペーン開催中

コンサルタント取引限定キャンペーン1

コンサルタント取引限定キャンペーン2

一覧へ戻る

各種資料請求・WEBセミナー