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不動産価格の変動。北海道、東北、九州・沖縄が日本を牽引

2018年03月06日

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皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

先週末2018年3月2日の記事「不動産価格の変動について」にて2008年以降の全国の不動産価格の推移について分析しました。

■不動産価格の変動について
https://www.fujitomi.co.jp/?p=22958

分析の結果、上昇しているものと変動が無いものの二極化が進んでいることが確認できました。

fudousan

グラフが示すとおり、2013年以降、マンション価格は上昇していますが、戸建住宅や住宅地の価格はほとんど変化がありませんでした。

この結果についてちょっと気になるのでもう少し細かく調査してみたいと思います。

前回利用したデータは「不動産価格指数-国土交通省発表」の全国の不動産価格指数でした。

今回は、地方別ではどうなのか。
調べてみようと思います。

感覚的には、東京、神奈川など大都市を抱える関東地方が地方を牽引しているイメージですが、そのようになるのでしょうか。

早速見てみたいと思います。

なお、全国平均の住宅総合の指数が109.8、マンションの指数が136.4ですので、それよりも大きければ全国を牽引していると言えます。

まずは北海道

住宅総合が119.3、マンションが171

hokkaido

最初から予測が外れました。マンションの全国平均は136.4ですので35ポイント以上も上昇しています。仮に2010年当時に5000万円のマンションを購入していたとすると現時点で8585万円になっている計算になります。なお、北海道の受託総合119.3は、地方別で全国トップでした。

 
 

続いて東北

住宅総合が111.4 マンションが173.3

touhokku

東日本大震災があったのが2011年3月11日ですが、不思議なもので震災前後、東北地方の不動産価格が乱高下することはありませんでした。地震に強い強固な住宅が人気なのでしょうか。東北のマンション価格の上昇は他の地域を圧巻しています。2017年4月には195.7まで上昇しました。単純計算すると、2010年当時5000万円で買ったマンションは9785万円に上昇していますので、億ション手前まで上昇した計算になります。

 
 

関東

住宅が111.4 マンションが132.3

kanto

結果は残念な結果でした。マンションの指数は全国平均の136.4を下回る結果となってしまいました。人口は一番多いはずですがなんでなんでしょうね。もうすでに高値圏なのでしょうか。

 
 

北陸

住宅総合が109.4 マンションが137.8

hokuriku

2015年3月に北陸新幹線が開通し、石川、富山から首都圏へのアクセスがスムーズになりましたが価格への影響はそれほどでも無かったようです。指数の値は全国平均とほぼ同数の結果となりました。

 
 

中部

住宅総合が95.9 マンションが123.6

chubu

名古屋を中心とした都市圏中部地方。不動産価格の推移では最も悪い結果となってしまった地域です。住宅総合は95.9と100を下回っていますが、それ以外でも住宅地の価格が98.5、戸建住宅の価格が93.8と値下がりしてしまいました。マンション価格は上昇していますが、他の地方と比べるとその伸び率は低いようです。このデータでは中部の不動産価格は低迷しているように見受けられます。

 
 

近畿

住宅総合が110.9 マンションが141.5
kinki

同じ大都市圏でも近畿地方の不動産価格指数は全国平均を上回りました。住宅総合、マンションともに平均を上回っているのは近畿地方経済が活況であることの表われでしょうか。

 
 

中国

住宅総合が103.6 マンションが148.7

chugoku

中国地方は他の地方よりも物件数が少ないこともありグラフが乱高下してしまいましたが、マンションの価格指数は148.7と全国平均を上回っています。

 
 

四国

住宅総合が98.4 マンションが134.7

shikoku

住宅総合が100を下回ってしまったのは中部地方と四国地方の2地方だけでした。四国エリアも物件サンプル数が少ないため価格指数の値は乱高下しています。2017年だけでも30近い乱高下がありますが、平均すると150ぐらいになります。値下がりする住宅地、戸建住宅の価格とマンション価格に大きな開きが生じているエリアです。

 
 

九州・沖縄

住宅総合が117.9 マンションが167.5

kyushu

最後に九州・沖縄地方。マンションの167.5は、東北、北海道に次いで3位、住宅総合の117.9は北海道に次いで全国2位上昇率となりました。
 
 

まとめ

今回は、不動産価格指数を地方別に見てみましたが、高い上昇率だったのは、北海道、東北地方、九州・沖縄地方と大都市圏から離れた地域でした。また、全国的に見ても戸建住宅、住宅地の価格はあまり変動していませんが、マンション価格に関しては上昇しています。

全国的にマンション価格が高騰していますが、この状態はいつまで続くのでしょうか。
ちなみに2020年の夏季オリンピックが東京で実施されることが決定したのが2013年9月です。マンション価格の上昇し始めたのもその頃からでした。東京オリンピックと地方のマンション価格に何の因果関係もありませんが、それがきっかけとなって上昇しているとも考えられます。2020年までは今のトレンドが続くでしょうか。

なお、マンション価格が下落し始めた時、株式市場中心に大きな影響を受けることが考えられますので、マンション投資していない方もマンション価格はチェックすることをお勧めします。

本日はこの辺で。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


参考文献:
不動産価格指数-国土交通省発表
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk5_000085.html

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