先週末の米国株式市場は堅調推移。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比0.4％高の2399.29と続伸して、３月１日につけた最高値を更新した。ナスダック総合指数も0.41％上げて6100.76、最高値を更新して取引を終了した。NYダウは55.47ドル（0.26％）高の21006.94ドルで終えた。先週末、米労働省が朝方発表した４月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が２１万１０００人増加し、伸びは市場予想の１８万５０００人増を上回るとともに、前月の７万９０００人増から大幅に加速となった。失業率も約１０年ぶりの水準となる４．４％に低下した。一方では、時間当たり賃金の伸びは依然緩やかであることや、先月の雇用者数の伸びが下方修正されたことがやや懸念された。
　７日投開票のフランス大統領選の決選投票で、独立系のマクロン前経済・産業・デジタル相が極右政党・国民戦線（ＦＮ）のマリーヌ・ルペン氏に圧勝する結果となった。ＥＵの結束は強まる見通しで、この１年間、米欧を席巻したポピュリズムの勢いは阻止される格好となった。８日早朝の外国為替市場でユーロが対ドルで上昇。
　8日早朝のCME225先物６月限（円建て）は、1万9825円まで上昇し、３月13日に付けた日経平均株価の年初来高値１万9633円を上回った。仏大統領選でマクロン氏が勝利したことで、外国為替市場で円相場が対ユーロや対ドルで下落した。日本株への強気の見方が広がっている模様だ。
　今週は９日に韓国で大統領選があり、10日には中国４月のＣＰＩとＰＰＩの発表が予定されている。米国では12日に４月の小売売上高とＣＰＩが発表され、11日から13日には、イタリアでＧ７財務相・中央銀行総裁会議が開催される。

【買い材料】

・仏大統領選決選投票、マクロン氏の勝利確実　仏史上最年少の指導者誕生へ
・ユーロが上昇し1.10ドル突破、対円では1年ぶり高値　仏大統領選受け
・米4月雇用者数、21.1万人増に急加速、失業率10年ぶり低水準
・日銀のETF買い入れによる需給下支え期待
・NYダウは上昇（21006.94、+55.47）
・ドル円（112円75-80銭）
・シカゴ日経225先物（19705、+225）

【売り材料】

・北朝鮮地政学リスク
・トランプ政権、政策運営に不透明感
・米国のドル高是正構想継続
・恐怖指数VIXは10.56、前日比上昇
・16年度の投資信託、14年ぶり資金流出に

【その他注目点】

・ルペン氏、来月の仏議会選に照準　党刷新へ
・中国外貨準備、4月は3.03兆ドルと予想上回る増加　資金流出鈍化
・物価目標達成、苦労しているが最善尽くしている＝黒田日銀総裁
・インフレの「著しい」加速に自信―黒田日銀総裁＝ＣＮＢＣ
・米国燃料炭の太平洋港出荷禁止、カナダが検討＝トルドー首相
・年内あと2ー3回の利上げ必要、過熱リスク回避で＝ＳＦ連銀総裁
・米インフレ目標に新たな仕組み、SF連銀総裁が提唱
・新興国市場に資金流入、米株ファンドは流出＝ＢＡＭＬ
・オバマケア改廃法案、米下院が可決　トランプ氏に追い風

《スケジュール》

09:00　　衆院予算委員会で「安倍内閣の基本姿勢」について集中審議
14:00　　4月消費動向調査（消費者態度指数 一般世帯）

10:30　　3月豪住宅建設許可件数
10:30　　4月豪ＮＡＢ企業景況感指数
未定　　 4月中国貿易収支
15:00　　3月独製造業新規受注
21:15　　4月カナダ住宅着工件数
21:35　　ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
21:45　　メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
23:00　　4月米労働市場情勢指数（ＬＭＣＩ）

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