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【第86回】 チャート分析の基本その5

2016.08.26掲載

皆さん、こんにちは、小次郎講師です。

 

 

 

こんにちは。助手のムサシです。

 

★ 【小次郎講師】 ★
本日は「大数の法則」の話。大きな数とかいて「たいすう」と読む。「だいすう」ではないので間違えないように。統計学の用語だが、ビジネスにおいても投資においてもとても大事な法則。そして特にチャート分析においては大数の法則があるからこそ、チャート分析を有効活用出来るというくらい大切なもの。

☆ 【ムサシ】 ☆
大数の法則に関しては何度か講師に教えていただいているのでよくわかっています。

★ 【小次郎講師】 ★
ということは既に実験をしたかな?

☆ 【ムサシ】 ☆
実験って?

★ 【小次郎講師】 ★
大数の法則が本当に正しく働くかを試す実験だよ。

☆ 【ムサシ】 ☆
そこまではしてませんが。

★ 【小次郎講師】 ★
投資において唯一の拠り所が大数の法則。だとしたら、一応理解してます、くらいの理解度では駄目だ。自分できちんと実験を何度もやって身体に染みついてますというところまでいかなくてはいけない。

☆ 【ムサシ】 ☆
わかりました。

【1、大数の法則とは?】

★ 【小次郎講師】 ★
あらためて大数の法則とは何かを説明する。大数の法則は統計学上の用語で、確率はデータが多くなればなるほど正しく働くということ。

【大数の法則とは?】
統計学上の用語。データが多くなればなるほど確率が正しく働くという法則

★ 【小次郎講師】 ★
たとえばサイコロを振って1の目が出る確率は6分の1だが、実際にサイコロを振って見ると6回振っても1の目が出ないことが山ほどある。

☆ 【ムサシ】 ☆
でしょうね。

★ 【小次郎講師】 ★
6回振って1回も1の目が出ないことがあるのに確率6分の1って不思議だと思わないか。確率6分の1なら6回振ったら1回は1の目が出てほしいもの。

☆ 【ムサシ】 ☆
確かに。6回振って1回も1の目が出ないと、確率6分の1って一体なんだと思いますね。

★ 【小次郎講師】 ★
ところが6回振って1回も1の目が出ないことがあるにもかかわらず。600回振ると相当高い確率で100回近く1の目が出る。

☆ 【ムサシ】 ☆
そうなんですか?

★ 【小次郎講師】 ★
そしてそれは回数が増えれば増えるほど、誤差が少なくなる。

☆ 【ムサシ】 ☆
つまり6000回振ると1000回に近く、6万回振ると1万回に近く1の目が出るということですね。

★ 【小次郎講師】 ★
そうだ。このことは数学的に証明されている。

☆ 【ムサシ】 ☆
そうなんですね。

【2、大数の法則の利用】

★ 【小次郎講師】 ★
大数の法則がどんなところで利用されているか。まず保険会社。ムサシ君、保険に入っているかね?

☆ 【ムサシ】 ☆
もちろん、入ってます。

★ 【小次郎講師】 ★
加入者が事故に遭うと保険会社は多額の保険金を支払うことになる。それはその人がそれまでに払ってきた賭け金の何十倍、何百倍となる。とすると、事故がいっぱい起こったときには保険会社はつぶれてしまうとは思わないか?

☆ 【ムサシ】 ☆
思います。それが不思議でたまりませんでした。

★ 【小次郎講師】 ★
ムサシ君が事故に遭うか遭わないかは全く予測不可能だが、日本人全体がどの程度事故に遭うかというと、ある程度決まっている。それを元に賭け金を決めるので、保険会社が損をすることはない。ここに使われているのが大数の法則。

☆ 【ムサシ】 ☆
なるほど。

★ 【小次郎講師】 ★
テレビの視聴率調査にも大数の法則が使われている。テレビの視聴率を調べるためには家庭のテレビに視聴率調査用の機器をつけなければいけないのだが、そういった機器をつけたいわゆるモニターに出会ったことはあるかい?

☆ 【ムサシ】 ☆
会ったことも聞いたこともありません。

★ 【小次郎講師】 ★
実は関東で600世帯くらいでテレビ視聴率を調べている。

☆ 【ムサシ】 ☆
たった600世帯ですか?

★ 【小次郎講師】 ★
10世帯20世帯では正しく統計が取れないが、600世帯くらい調べると、そこで出てきた数値はどのチャンネルが人気があるかという統計データを正しく反映している。

☆ 【ムサシ】 ☆
なるほど、600世帯くらいで正しくデータを反映しているので、それが60万世帯になっても600万世帯になったとしても、チャンネルの分布はもうさほど変わらないということですね。

★ 【小次郎講師】 ★
そうだ。サイコロを600回振って100回1の目が出たとすると、それを6万回にしても60万回にしても、1の目が出る確率はもう変わらない。それと同じ。

☆ 【ムサシ】 ☆
よくわかります。

★ 【小次郎講師】 ★
もうひとつ例を挙げると選挙速報。選挙があると大体夜の8時で投票が締め切られ、8時から開票が始まる。と同時に選挙速報の番組が始まり、始まるや否や○野○平当確とか発表される。

☆ 【ムサシ】 ☆
あれが不思議なんですよ。開票率を見ると0%なんてときがある。開票率0%で当確がわかるなんてなんでですか?

★ 【小次郎講師】 ★
それが大数の法則。

☆ 【ムサシ】 ☆
大数の法則をどう使っているんですか?

★ 【小次郎講師】 ★
選挙で各報道機関は出口調査というのをやっている。

☆ 【ムサシ】 ☆
あ、やってますね。

★ 【小次郎講師】 ★
その出口調査も全員の投票結果を聞いているわけではない。しかし、ある程度の母数を集めると、それで正しい投票結果の分布というのが分かってくる。するとそこで一定以上の票を集めている候補者は、投票が締め切られた瞬間に落選の可能性はないと読み取れるのだよ。

☆ 【ムサシ】 ☆
そこで開票率0%なのに当確なんて出ちゃうんですね。

★ 【小次郎講師】 ★
そういうこと。

☆ 【ムサシ】 ☆
大数の法則すごいですね。

★ 【小次郎講師】 ★
ようやくわかったか?

☆ 【ムサシ】 ☆
よくわかりました。

★ 【小次郎講師】 ★
でも、それだけじゃ駄目だ。

☆ 【ムサシ】 ☆
え?どこが駄目なんですか?

★ 【小次郎講師】 ★
わかってますでは駄目、身体に染みついたというところまで理解する必要があると冒頭に言ったろ?

☆ 【ムサシ】 ☆
そうですけど。ではどうすれば。

★ 【小次郎講師】 ★
実験だよ。自分で納得いくまで実験をする必要がある。



 

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