FX(自動売買)・CFD・商品先物(金・原油)ならフジトミ証券

投資情報ナビ

価格帯別出来高とは? 見方・活用法をCFTe認定アナリストが図解で徹底解説【Volume by Price】

2025.10.14

価格帯別出来高(Volume by Price)は、どの価格帯で売買が集中したかを可視化するテクニカル指標です。

通常の出来高とは異なり、価格軸に沿って取引量を表示するため、サポート・レジスタンス水準や市場の重心を把握できます。

この記事では、CFTe認定アナリスト山口哲也が、仕組み・見方・トレード活用法まで体系的に解説します。

 

1. 価格帯別出来高とは?

価格帯別出来高(Volume by Price)は、チャート上で「価格帯ごとの売買量(出来高・取引量)」を横棒グラフで示す分析手法です。
出来高を時間軸(縦棒)ではなく価格軸で集計するため、投資家がどの水準で売買したかを視覚的に把握できます。

このグラフからは、

・取引が集中している価格帯と取引が閑散としている価格帯

・市場参加者の損益の状況や損益分岐点

をイメージすることができ、今後の相場におけるサポートやレジスタンスを特定することが可能になります。

 

2. 価格帯別出来高の仕組み

【日経平均株価と価格帯別出来高 240分足】

縦軸(価格帯):たとえば500〜510円などのレンジごとに区切る

横棒(出来高バー):各価格帯での出来高(売買数量)を示す

この横棒が長いほど、その価格帯で取引が集中したことを意味します。
なお、多くのチャートツールでは、縦軸(価格帯のレンジ幅)が自動的に調整されるようになっています。

✅ 別名:Volume Profile、出来高プロファイル、VAP(Volume at Price)と呼ばれることもありますが、国内では「価格帯別出来高」という表現が一般的です。

 

3. 見方と読み取りの基本

【見方】
・最も出来高が多い価格帯は、市場の合意価格です:POC(Point of Control)と呼ばれます。
・出来高が多い価格帯は、支持線(サポート)・抵抗線(レジスタンス)として機能しやすい:高出来高帯(HVN) と呼ばれます。
・出来高が少ない価格帯は、取引が薄く、相場が動きやすいゾーン:低出来高帯(LVN) と呼ばれます。

 

【読み取り】
POCやHVNは、相場のサポートやレジスタンスとして機能しやすい価格帯です。
多くの市場参加者がこの価格帯で取引をおこない、ポジションを保有した市場参加者も多く、損益分岐点と考える人が多いためです。

したがって、価格帯別出来高では、出来高が多い価格帯をサポートやレジスタンスとして考え、相場がその水準を超えずに反転するのか、超えて推移するのかを見極め、トレードに活用します。

 

4. 実際のチャート例(フジトミ証券 e-profit FX プラス株365)

価格帯別出来高の棒グラフが長い=サポートやレジスタンスとして意識されやすい価格帯
価格帯別出来高の棒グラフが短い=相場が動きやすい価格帯

📈 ポイント1:出来高の多い価格帯がレジスタンス、サポートとして意識される
📈 ポイント2:出来高の多い価格帯を相場が超えると出来高が多い価格帯の間で相場が推移しやすい
📈 ポイント3:相場のトレンドや勢いの影響を受けやすい

 

4-1. 価格帯別出来高の表示手順(当社に口座をお持ちの場合)

フジトミ証券のくりっく365、または、くりっく株365にログインし、右から2つ目の「マーケット情報」タブから「e-profit FX  +株365」を選択

「e-profit FX  +株365」の左から2つ目のタブ「チャート」を選択すると、FX(くりっく365)及び株価指数(くりっく株365)の全銘柄における日足の価格帯別出来高が一覧表示される

チャートの時間足(上記では週足を選択)を選択し、確認したい銘柄(上記では米ドル円)のチャートを選択

 

4-2. 価格帯別出来高の分析を実際にしてみよう

【チャートから読み取れること】
米ドル円は、2025年4月22日に底値をつけて上昇トレンドで推移し、現在は152.80台で推移している(2025年10月10日現在)
週足チャートにおける価格帯別出来高は、現在の水準から見て153.00と158.00で多い

【上記から推測できること】
米ドル円は、今後153.00~158.00の間で動きやすく、153.00前後でサポート、158.00前後でレジストされる可能性があるが、上昇トレンドで推移している為、158.00を目指す展開がメインシナリオとして考えられる。
一方、サポートである153.00を下回る場合は、148.00や147.00程度まで下落する可能性がある。

【更にその後の予測】
メインシナリオ後
⇒158円へトライ後、158円を超える場合は、161円程度まで上昇
⇒158円を超えられずに失速する場合は、153円程度まで下落

サブシナリオ後
⇒147円を割り込む場合は、更に下落して142.50前後を目指す可能性
⇒147円でサポートされる場合は、148円、あるいはこれを超えると153円を目指す展開に

 

5. 他の指標との併用法

価格帯別出来高は、他のテクニカル指標や分析方法を併用することで、その信頼性が高まります。

5-1. サポート・レジスタンス水準の裏付けの強化

・過去の明示的な高値や安値を起点に引いた「抵抗線」や「支持線」
・移動平均線等トレンド系指標
・フィボナッチリトレースメント等の価格水準分析
・キリの良い価格水準
⇒価格帯別出来高が多い価格水準がこれらの水準と複数重なりあう場合、市場参加者の意識度合いは高まるため、サポートやレジスタンスとして重要な水準になりやすいと考えられます。

 

5-2. トレンドフォロー型のテクニカル指標やトレンドライン等との併用

移動平均ボリンジャーバンドなどトレンド系のテクニカル指標を併用で相場の方向性を確認できるため、価格帯別出来高の多い価格水準がサポートやレジスタンスとなりそうな場合でも、そこを突破するかどうかなどの判断に役立ちます。
また、逆に突破できず反転するような場合は、トレンド転換の予兆を探ることも可能です。

※価格帯別出来高は、通常、出来高(取引高・取組高)によって計算されます。しかし、店頭FXや店頭CFDなど、出来高が公表されていない取引においては、レートフリークエンシー(レート提示回数)を出来高として代替されている場合があります。

 

6. 価格帯別出来高が無料で使えるお勧めアプリ「取引所365」

【取引所公式アプリ「取引所365」のチャート画面】

価格帯別出来高などの高機能なチャートは、通常、口座開設した証券会社等のトレードツールやチャートツール、情報ツール上で確認できますが、ご利用の証券会社によっては価格帯別出来高を提供していない場合もあります。

しかし、価格帯別出来高を表示できる無料アプリというものも存在します。
取引所が無償で提供しているスマホ用アプリ「取引所365」なら、どなたでも利用可能です。

「取引所365」のダウンロードは、こちら「取引所公式WEBサイトへ」

以下の画像は、「取引所365」で米ドル円の日足チャートに価格帯別出来高(の他に下段には通常の出来高とRSIも表示)を表示させたものです。
価格帯別出来高を示すだけではなく、その価格帯で投資家が買っていたのか(緑色)、売っていたのか(赤色)なども把握できます。

 

【取引所公式アプリ「取引所365」のチャート画面】

※「取引所365」は、東京金融取引所に上場されている、取引所為替証拠金取引(取引所FX)『くりっく365』および取引所株価指数証拠金取引『くりっく株365』に関する情報アプリで、リアルタイムの相場情報を提供するほか、各種チャート、マーケット情報、東京金融取引所からのお知らせ(各種セミナーやイベント)等の豊富な情報がご提供されています。
※私も私用スマホにインストールしています。

 

 

7. 注意点と誤解

価格帯別出来高を利用する上での注意点としては、次の2つが挙げられます。

1. 出来高が多い価格水準=「必ず支持・抵抗」とは限らない

2. 時間軸によって結果が大きく異なる

これは、主に2つの理由が挙げられます。

1つ目は、価格帯別出来高で計算されている期間が一定であることにより、それ以前の出来高は切り捨てられている事、もう一つは、価格帯別出来高が多い水準が支持・抵抗となりやすいとしても、それを超える材料(ドライバー)があれば、軽々と突破してしまう事です。

そもそも支持や抵抗は、価格がその水準を突破した場合、今度はその意味合いが逆転する、いわゆるサポートとレジスタンスの役割の逆転(=ロール・リバーサル)という概念を理解していれば、突破した際の対処方法はしやすいと思います。

🧩 コツ1:順張りシナリオと逆張りシナリオの両方を用意して利用する
🧩 コツ2:トレードのスタンスにより、時間軸を変えて利用する

 

8. まとめ|価格帯別出来高は「竹の節目」を示す指標

価格帯別出来高は、投資家の売買履歴という「市場心理」を可視化するツールです。
単なるテクニカル補助ではなく、投資家心理・ポジション分布・エネルギー構造を同時に読み取る羅針盤となります。

是非、価格帯別出来高も、相場分析に活用してみてください。

 

🧠【FAQ】

Q1. 価格帯別出来高と通常の出来高の違いは?

A. 通常の出来高は「時間軸」で集計され縦の棒グラフで表示されますが、価格帯別出来高は「価格軸」で集計され横棒グラフで表示されます。どの価格水準で取引が集中したかを可視化できる点が最大の違いです。

 

Q2. 価格帯別出来高の見方を一言で言うと?

A. 長い横棒グラフ(出来高が多い価格水準)が「市場の合意価格帯」でサポートやレジスタンスになりやすく、短い横棒グラフ(出来高が少ない価格水準)が「価格が動きやすいゾーン」です。

 

Q3. どんなツールで使える?

A. フジトミ証券のe-profit プラス株365や東京金融取引所が提供する無料アプリ「取引所365」などで対応しています。
※フジトミ証券のe-profit プラス株365をご利用される場合、フジトミ証券の「くりっく365」、「シストレセレクト365」または「くりっく株365」の口座開設が必要です。

 

Q4. トレードでの使いどころは?

A. 押し目買い・戻り売りの判断、ブレイクエントリーの信頼性確認などに使えます。

 

Q5. 他の出来高指標との違いは?

A. OBV(オンバランスボリューム)やVR(ボリュームレシオ)が「時間的な出来高推移」を示すのに対し、価格帯別出来高は「空間的な出来高分布」を示します。

テクニカル分析についての関連記事はこちら

システムトレードについての関連記事はこちら



シストレセレクト365
元阪神・矢野燿大氏CM」
  • プライム情報・記事一覧
  • 経済カレンダー
  • 相場表

▲ PAGE TOP