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プロが教える!トレンドラインの引き方と実践活用法

2025.04.30


トレンドラインとは?チャート分析の基本をマスターしよう。

トレンドライン

トレンドラインは、チャートにおけるトレンドを視覚的に捉えるための基本ツールです。正しく引ければ、売買のタイミングを見極めやすくなります。

 

トレンドの把握と売買サイン

相場は常に上下動を繰り返しますが、そのなかでも一定方向へ動いている状態が「トレンド」です。トレンドラインはその流れ(トレンド)を明確にし、取引判断の助けとなります。

 

トレンドラインの例

上昇トレンドでは、2点以上の安値を結んで引きます。また、下降トレンドでは、2点以上の高値を結びます。なお、横ばいトレンド(トレンドレス)の場合は、四角形(レクタングル、又はレンジ)や三角形(トライアングル)などの形状となり補助的なラインを使用して分析します。

以下は、上昇トレンドと下降トレンドにおけるトレンドラインの引き方です。

次のように、上昇トレンド時に高値同士を結んだラインや、下降トレンド時に安値同士を結んだラインは、トレンドラインではありません。このような誤ったトレンドラインは引かないようにしましょう。

 

横ばいトレンド(トレンドレス)時は、その相場推移にもよりますが、次のようにチャート上に補助的なラインを引きます。

・レクタングル(四角形)・・・ほぼ一定の価格帯で推移している状況
・トライアングル(三角形)・・・高値が右肩下がり、安値が右肩上がりで推移
・その他・・・ブロードニング(上段)、ダイヤモンド(下段)、コイル、フラッグ、ペナント、ウェッジ etc.
※トライアングルやフラッグ、ペナントなど、チャートのパターンについては、パターン分析についての記事で詳しく解説します。

 

 

 

実際のチャートを見てみよう。

チャート上にトレンドラインを引く際、捉える期間(長期的なトレンドや短期的なトレンド)によって、引き方が変わります。
個々の投資家のトレードスタンス(長期投資、スウィングトレード、短期売買、デイトレード、スキャルピング等)にマッチしたトレンドラインを引くようにしましょう。

次のチャートは、くりっく株365のNYダウ月足チャート(フジトミトレーダー株365)ですが、長期的なトレンドと短期的なトレンドの違いをイメージしたものです。

【長期的なトレンドからトレンドラインを引く場合】

【短期的なトレンドからトレンドラインを引く場合】

なお、フジトミ証券のリッチクライアント版トレードツール「フジトミトレーダー株365」を使えば、手動・自動の両方でトレンドラインを簡単に描画可能です。
※自動でトレンドラインを引く場合は、「テクニカル設定」の「インジケータ1」から「自動トレンドライン」を選択してください。

以上のように、トレンドラインは誰でも再現可能なシンプルなテクニカル手法です。まずは明確な高値・安値を結んで、自分なりの視点でラインを引いてみるようにしましょう。

 

トレンドラインの活用法

1. トレンドに乗る

価格がトレンドラインに沿って動いている間は、その流れに合わせて売買します。
・上昇トレンドライン上では、買いポジション保有
・下降トレンドライン上では、売りポジション保有

2. トレンドの転換点でエントリー

・ラインをブレイクした瞬間は、トレンドの転換サイン。売買チャンスとして狙います。
・価格が上昇トレンドラインを下回ったら、売りポジション保有
・価格が下降トレンドラインを上回ったら、買いポジション保有

3. レンジ相場では上限・下限を意識

・横ばいの場面では、価格帯の上下で逆張りの売買を行います。ブレイク時は損切りして反対ポジションに乗り換えることが重要です。
・レンジ下限付近で買いポジションを保有し、レンジ上限付近で決済
・レンジ上限付近で売りポジションを保有し、レンジ下限付近で決済
・価格がレンジ上限を上回ったら、買いポジションを保有
・価格がレンジ下限を下回ったら、売りポジションを保有

心理的バイアスと売買判断のズレ

多くの投資家がラインのブレイク時に対応できない(売買できない)最も大きな理由は、心理的な影響(現状維持バイアス、自己高揚バイアスなど)にあります。
例えば、レンジ相場時に細かい利益を積み上げていたとします。しかしレンジをブレイクした際に、売買のスタンスを変えられないといったケースです。
成功体験に縛られず、柔軟にポジションを切り替える意識を持ちましょう。

実践事例:日経225・米ドル/円チャートで見るエントリーポイント

【日経225 月足チャート(フジトミトレーダー株365)】


・2017年から2020年にかけては、レンジの下限で買い、レンジの上限で売るを繰り返す。
・2020年11月にレンジ上限を上回ったので、売りポジションを決済し買いポジション保有。
・2021年6月に上昇トレンドラインを下回ったので、買いポジションを決済し売りポジション保有。
・2023年2月に下降トレンドラインを上回ったので、売りポジションを決済し買いポジション保有。

【米ドル/円 週足チャート(フジトミトレーダー365FX)】


・2022年2月から11月初めまで買いポジションを保有。
・2022年11月に上昇トレンドラインを下回ったので売りポジション保有。
・2023年1月に下降トレンドラインを上回ったので買いポジション保有。
・2023年12月に上昇トレンドラインを下回ったので売りポジション保有。
・2023年12月最終週に下降トレンドラインを上回ったので買いポジション保有。

このように実際のチャートを使った事例で、トレンドラインによるエントリーポイントやトレードの流れを確認しておくと、より理解が深まります。

まとめ:トレンドラインは初心者でも使える強力な武器

トレンドラインは、視覚的にトレンドを捉えられるうえ、売買のルール作りにも最適なツールです。1分足などの超短期的な足種別では、明確なトレンドが出にくいため機能しづらい側面もありますが、1時間足よりも長めの足種別では、使い勝手の良いツールと言えます。

また、移動平均線などのトレンド系テクニカル指標やRSIなどのオシレータ系テクニカル指標などと組み合わせることで、さらに精度の高い分析が可能です。

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