
積立NISAとシストレ(自動売買)を比較する理由
「将来に向けた資産形成を始めたいけど、何をしたらいいの?」と疑問に思う方は多いはずです。
金融業界で30年以上働いていると、家族だけでなく高校や大学の同期などからもこういった相談を受けることがあります。
特に私がアナリストとしてメディアに出始めた2010年ぐらいからこのような相談は増え始め、NISA制度がスタートしたこともあり、ここ7・8年はそれまで投資に興味を持っていなかった友人からも何かしら投資についてのアドバイスを求められることが多くなりました。
これまで、投資について何も勉強してこなかったタイプの友人には、「積立NISA(新NISA制度の積立枠)か、iDeCoで「MSCI ACWI」や「S&P500」、あと、「日経平均」か「TOPIX」を原資産とした投信を2~3本組み合わせて運用したらいいと思う」というアドバイスをしてきました。
ただ個人的にはそういう運用はあまり面白みがないと感じており、本音では「いくらか勉強して多少アクティブに運用したらいいのに」という想いがありました。そういった経緯がありR&Dを重ねてリリースに至ったサービスがFX自動売買の「シストレセレクト365」で、そのコンセプトは、「家族や友人にも紹介できる金融サービス」です。
さて、新NISAはもちろんのこと、シストレセレクト365も、極端な見方をすれば比較的初心者向けの資産運用の手段やツールになりますが、運用方法もリスクリターンの傾向も明確に違います。
そこで、この記事では、新NISAがスタートした2024年1月から2025年5月末までの実績を基に、積み立て枠において人気の高い「eMAXIS Slimシリーズ」とフジトミ証券の「シストレセレクト365」を比較し、それぞれのメリット・デメリットや向いている人の特徴を解説します。
📈 1. 積み立てNISAの代表投信とリターン実績(2024年1月~2025年5月30日)
積み立てNISAで特に人気の高い「eMAXIS Slim」シリーズのトータルリターンは以下のとおりです。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500) : 28.01%
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) : 26.53%
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) : 21.79%
eMAXIS Slim新興国株式インデックス : 20.99%
eMAXIS Slim国内株式(日経平均) : 16.82%
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) 11.80%
昨年7月末の日銀植田ショックや今年4月のトランプ関税ショックの影響で人気投信も基準価額が下落する局面もありました。こういった局面では、報道やSNS上でも不安の声が見られましたが、その後はどちらの局面でも回復してきており、2024年1月時点を基準にすれば、2025年5月末現在で上記全ての投信はプラスでの推移になっています。
📈 2. 積立NISAの代表投信の最大ドローダウン(2024年1月~2025年5月30日)

📌新NISA積立投資枠は 安定的な資産形成に向いた手法
旧NISAの積立NISAを引き継ぐ「新NISAの積立投資枠」は、年間120万円まで投資できる非課税枠です。毎月最大で10万円まで積立投資ができます。
積立枠は、資産運用の基本的な戦略=「長期・積立・分散投資」を実践することで長期的な資産形成を目指す人に適しています。
新NISAの積立投資枠の概要
年間:最大120万円
毎月の積立金額:最大10万円
非課税保有限度額:成長投資枠と合わせ1,800万円
対象商品銘柄:一定基準を満たす投資信託(バランス型や低コストの株式投資信託など)
目的:長期的な資産形成
積立投資:毎月一定額を積み立てることで、リスクを分散し、長期的な投資を実現できる
🤖 3. シストレセレクト365とは?(自動売買の特徴と実績)
フジトミ証券の「シストレセレクト365」は、FXの自動売買サービス。初心者でも選ぶだけで運用を始められるのが魅力です。
🔝 2025年5月末現在の1年間の収益トップ3(ストラテジー別)
なお、トレードツール上で確認できる期間の最大は、過去1年間のパフォーマンスデータになります。
※ランキング画面では、損益合計と投資金(推奨証拠金)、及び投資金に対する収益率を確認でき、ストラテジー詳細画面で詳細なパフォーマンスデータが確認できます。

そこで、上記の投信と期間をあわせる為、これらのストラテジーにおける「2024年1月1日から5月30日まで」のパフォーマンスをシミュレーションしたものが、下の表及び収益グラフになります。
【上位3ストラテジーの2024年1月1日から2025年5月30日までのパフォーマンスデータ】
※パフォーマンスデータに、スワップポイント損益は計算されていません。

【上位3ストラテジーの2024年1月1日から2025年5月30日までの累積収益グラフ】
面グラフ・・・累積収益
棒グラフ・・・個別の売買差損益
※スワップポイント損益は計算されていません。

📌 シストレセレクト365は、積極運用向けのハイリターン型
自動売買の魅力は、相場に張り付かずにトレードのプロセスを全自動化できることです。上位のストラテジーは年間で投資金に対し100%以上の利益を出し、ハイリターン志向の投資家に適した運用手法になります。
🆚 4. 積み立てNISA(新NISA積み立て枠)とシストレセレクト365の比較
積み立てNISA(新NISA積み立て枠)
投資対象:株式・ETF(国内外)
運用方法:積立投資・インデックスファンド
税制メリット 非課税(成長投資枠+積立投資枠あわせて年間360万円)
※積立投資枠単体なら年間120万円まで
リスク:中〜低(分散型)
リターン傾向: 年5〜30%程度
向いている人:長期でコツコツ資産を増やしたい人
投資対象:FX(外国為替)
運用方法:自動売買(ストラテジーを選ぶだけ)
税制メリット:特になし(利益には課税)
リスク:中〜高(通貨の変動リスクあり)
リターン傾向:年30〜120%以上も可能
向いている人:短〜中期で積極的に資産を増やしたい人
📝 5. どちらを選ぶべきか?【使い分けのポイント】
積立NISAは、こんな人におすすめ
投資初心者 ✅ 小額・低リスクで始めたい人
税制優遇を受けたい ✅ 非課税枠を活かして老後資金形成
長期視点の投資 ✅ 15年以上の資産形成を見据えている
シストレセレクト365こんな人におすすめ
忙しいビジネスマン ✅ トレードに時間を使いたくない人
攻めの資産運用 ✅ 高リターンを狙いたい人
自動売買に興味あり ✅ 相場の知識がなくても運用したい
💡 まとめ|積立NISAとシストレ、自分に合った運用を選ぼう
積立NISAとシストレ(自動売買)は、目指すゴールと投資スタイルによって最適な選択が変わります。
将来のためにコツコツ積み立てたい → 積立NISA
空いた資金で高リターンを狙いたい → シストレセレクト365
両者は「どちらか一方」ではなく、「使い分ける」のもおすすめです。たとえば、積立NISAで長期運用しつつ、余裕資金でシストレを始めることで、リスクとリターンのバランスが取れた資産運用が可能になります。
※金融商品には元本割れのリスクがあります。実際の運用にあたっては、ご自身の投資目的やリスク許容度を踏まえて判断しましょう。
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