1. シストレはストラテジー選びが大切
シストレで安定した収益を上げるためには、適切なストラテジーの選定が不可欠です。過去の売買損益が最も良かったからといって、その後も安定して利益を出し続けるとは限りません。
1-1. 適切なストラテジーを選ばないと利益を最大化できない
例えば、以下のチャートをご覧ください。
ボリンジャーバンド逆張り戦略の例
対象銘柄:AUDNZD(15分足)期間は2024/12/1~2025/2/21
パラメータ:期間20、±2σ
売買ルール:
買いエントリー:価格が-2σを下回った時(緑の矢印)
売りエントリー:価格が+2σを上回った時(赤の矢印)
累積収益:0.0977 NZD
同じストラテジーを2024/6/1~2024/8/31の3ヵ月間で検証した結果は次の通りです。
累積収益:-0.0268 NZD
この2つの収益の違いは、ストラテジーの特性によるものです。ボリンジャーバンド逆張り戦略は、レンジ相場や低ボラティリティ相場では機能しやすい一方で、トレンド相場やボラティリティの高い相場では機能しにくいという特徴があります。
移動平均線トレンドフォロー戦略の例
対象銘柄:AUDNZD(15分足)期間は2024/12/1~2025/2/21と2024/6/1~2024/8/31
パラメータ:SMA(32)、SMA(192)
売買ルール:
買いエントリー:SMA(32)がSMA(192)を上回った時(緑の矢印)
売りエントリー:SMA(32)がSMA(192)を下回った時(赤の矢印)
期間2024/12/1~2025/2/21の場合
累積収益:-0.0286 NZD
期間2024/6/1~2024/8/31の場合
累積収益:0.0122 NZD
こちらのストラテジーは、ボラタイルな相場で利益を積み重ねやすくレンジ相場は苦手です。このように、相場環境によって有効なストラテジーは異なります。
RPG(ロールプレイングゲーム)で例えるなら物理攻撃しか効かない敵が出るダンジョンには戦士中心のパーティ、魔法攻撃が有効な敵には魔導士中心のパーティを組むように、シストレでも相場環境に応じたストラテジーを選ぶことが重要です。
2. ストラテジーの評価指標
ストラテジーには、大きく分けてトレンドフォロー型とカウンタートレード型の2種類があります。
2-1. ストラテジーの特性を見極める指標
平均利益:利益確定時の利益合計 ÷ 利益確定回数
平均損失:損切り時の損失合計 ÷ 損切り回数
勝率(%):全取引回数に対する利益確定回数の割合
RRR(リスクリワードレシオ):平均利益 ÷ 平均損失 (ペイオフレシオとも言う)
2-2. ストラテジーの分類
トレンドフォロー型
特徴: 平均利益 > 平均損失でRRRは1以上、勝率は低め
カウンタートレード型
特徴: 平均利益 < 平均損失でRRRは1未満、勝率は高め
このように、平均利益と平均損失の関係性、RRR(リスクリワードレシオ、ペイオフレシオ)や勝率などといった指標を確認することで、ストラテジーの特性を理解しやすくなります。
3. ストラテジーの売買傾向と相場動向
ストラテジーの売買傾向を理解するためには、実際の売買データを確認するのも有効です。
3-1. 売買サインのデータ分析
「シストレセレクト365」では、各ストラテジーの売買サインをストラテジー詳細画面の売買サイン履歴右上「CSVダウンロード」より出力できます。
CSVデータや価格データを活用することで、様々なチャートを作成できます。以下はその一例です。
【米ドル円相場(1時間足)とストラテジーの売買差損益額】
赤の棒グラフ:買いポジションを決済したときの売買差損益
青の棒グラフ:売りポジションを決済したときの売買差損益
このグラフでは、相場のどういったタイミングで利益や損失が出たのかがわかります。
【利益金額とポジション保有期間】
チャート上段:利食いの金額と利食いするまでのポジション保有期間
チャート下段:損切りの金額と損切りするまでのポジション保有期間
このグラフでは、そのストラテジーのトレードスタイル(トレンドフォロー型/カウンタートレード型)の詳細がわかります。
【米ドル円相場(一時間足)とストラテジーの売買タイミング】
赤い丸:買い新規⇒赤い三角:売り決済
青い丸:売り新規⇒青い三角:買い決済
このグラフでは、ストラテジーの売買タイミングが分かります。
このように、ストラテジーのデータを出力しチャートなどに加工することで、視覚的にストラテジーの特徴を把握でき、どんな得意不得意な相場環境もイメージできるため、相場環境に合わせたストラテジーの使い分けに役立ちます。
相場環境は山の天候のように変化します。その変化に適応できるストラテジー選びができるようストラテジーの特徴を把握しておきましょう。
4. まとめ
最適なストラテジーを選ぶためには、それぞれのストラテジーの特徴を理解し、相場環境に合わせて使い分けることが重要です。
とは言え、相場環境の分析が面倒くさいからシストレを使いたいという人は多いと思います。次回の記事では、利益の最大化よりある程度ほったらかしで運用できたらいいという人のためのシストレ活用術について解説いたします。
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