はじめに
テクニカル分析を使った売買戦略は、株式投資やFXにおいて多くのトレーダーが活用しています。本記事では、初心者向けのベーシックなストラテジー5選と、上級者向けの高度なストラテジー5選を紹介します。
各ストラテジーはトレンドフォロー型(=順張り)カウンタートレード型(≒逆張り)に分類されるため、自分のトレードスタイルに合った手法を見つけてください。
【基本編】初心者向けテクニカル分析ストラテジー5選
1. ゴールデンクロス・デッドクロス戦略(移動平均線)
分類:トレンドフォロー型
ルール:
• 短期移動平均線(例:5日)が長期移動平均線(例:25日)を上回ったら買い(ゴールデンクロス=G・C)。
• 短期移動平均線が長期移動平均線を下抜けたら売り(デッドクロス=D・C)。
特徴:シンプルで初心者向き。ただし、レンジ相場ではダマシが多い。
2. RSI逆張り戦略
分類:カウンタートレード型
ルール:
• RSI(相対力指数)が30%(売られ過ぎ)を上回ったら買い。
• RSI(相対力指数)が70%(買われ過ぎ)を下回ったら売り。
特徴:過熱感を利用した逆張り手法。トレンド相場では機能しにくい。ストキャスティクスなど他のオシレータ系指標を利用する手法もある。
3. MACDクロス戦略
分類:トレンドフォロー型
ルール:
• MACDラインがシグナルラインを上回ったら買い。
• MACDラインがシグナルラインを下回ったら売り。
特徴:トレンド発生を捉えやすいが、ダマシに注意。
4. ボリンジャーバンド逆張り戦略
分類:カウンタートレード型
ルール:
• 価格がボリンジャーバンドの-2σを下回ったら買い。
• 価格がボリンジャーバンドの+2σを上回ったら売り。
特徴:レンジ相場で有効だが、強いトレンドでは損失が増え易い。
5. ブレイクアウト戦略(レンジブレイク)
分類:トレンドフォロー型
ルール:
• 直近の高値を上抜けたら買いポジションを保有。
• 直近の安値を下抜けたら売りポジションを保有。
特徴:トレンド発生を捉えやすいが、ダマシに注意。
【応用編】上級者向けテクニカル分析ストラテジー5選
1. タートルズ・ブレイクアウト戦略
分類:トレンドフォロー型
ルール:
• 過去20日間の最高値を更新したら買い。
• 過去20日間の最安値を更新したら売り。
特徴:勝率は低いが、大きなトレンドを狙う戦略。
2. コナーズのRSI(2)戦略(Larry Connors)
分類:カウンタートレード型
ルール:
• RSI(2期間)が10以下で買い。90以上で売り。
• 5日移動平均線を超えたら決済。
特徴:短期的なカウンタートレード型売買手法。
3. ATRトレーリングストップ戦略
分類:トレンドフォロー型
ルール:
• エントリー後、価格が高値から2×ATR(30)以上下落したらロングポジションを決済。
• エントリー後、価格が安値から2×ATR(30)以上上昇したらショートポジションを決済。
特徴:タートルズ・ブレイクアウト戦略との相性がいい(決済専用シグナル)
4. チャイキン・オシレーター戦略(Marc Chaikin)
分類:トレンドフォロー型
ルール:
• チャイキン・オシレーターがゼロを超えたら買い。
• チャイキン・オシレーターがゼロを下回ったら売り。
特徴:出来高(ボリューム)の変化を分析。ダウ理論と組み合わせると機能しやすい。
5 マーケット・インターナル戦略(Breadth Analysis)
分類:トレンドフォロー型
ルール:
• NYSEでAD Lineが上昇している間は株式をロング。
• AD Lineが下落している間はショート。
特徴:市場の広範なトレンドを捉えるため、指数先物やETFでの活用が適している。ボラティリティが高い市場で有効。
まとめ|ストラテジーの選び方
テクニカル分析を活用した売買サインには、トレンドフォロー型とカウンタートレード型があり、相場の状況によって最適な戦略が異なります。
ストラテジー | 分類 | 特徴 |
ゴールデンクロス・デッドクロス | トレンドフォロー | シンプルで初心者向き |
RSI逆張り | カウンタートレード | 過熱感を利用、強いトレンド相場では機能しにくい |
MACDクロス | トレンドフォロー | トレンドを捉えやすい |
ボリンジャーバンド逆張り | カウンタートレード | レンジ相場で有効 |
ブレイクアウト戦略 | トレンドフォロー | トレンドを捉えやすい |
タートルズ・ブレイクアウト | トレンドフォロー | 長期トレンドを狙う(オープン用) |
コナーズのRSI(2) | カウンタートレード | 短期反発を狙う |
ATRトレーリングストップ | トレンドフォロー | ボラティリティを考慮した決済サイン |
チャイキン・オシレーター戦略 | トレンドフォロー | 資金流入の分析 |
マーケット・インターナル | トレンドフォロー | 市場全体の動きを捉える |
ここでは代表的なものを取り上げましたが、実際にご利用される際には、各戦略のパラメータを変更し組み合わせてバックテスト(検証作業)をおこなって、自分の投資スタイルと相場環境に合ったものを利用しましょう。
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