
トレードで損失が出ると、「次のトレードで取り返したい」と考えてしまうことがあります。普段より少し大きなロットでトレードすれば、一回勝つだけで先ほどの損失を取り戻せるように感じるかもしれません。
しかし、損失後にロットを上げると、それまで決めていたリスク管理が崩れやすくなります。次のトレードが勝つ保証はなく、さらに負ければ損失は一気に大きくなります。そこからまたロットを上げれば、短時間で口座資金を大きく減らすことにもなりかねません。
大切なのは、一回の損失を次の一回で取り返すことではありません。損失が出た後も同じリスクでトレードを続け、長い期間で成績を見ることです。
損失をすぐに取り返したくなる理由
例えば、普段は一回のトレードで1万円までの損失を許容しているとします。そのトレードが損切りになった後、次も同じ1万円のリスクでトレードするより、2万円のリスクを取って利益を増やした方が早く取り返せるように感じるかもしれません。
問題は、この判断が相場ではなく自分の損益を基準にしていることです。
相場は、自分が直前のトレードでいくら負けたのかを知りません。1万円負けたからといって、次のトレードがいつもより勝ちやすくなるわけでもありません。それにもかかわらずロットだけを大きくすれば、同じトレードチャンスに対して通常より大きなリスクを取ることになります。
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次のトレードが勝つとは限らない
一回負けると、「次はそろそろ勝つだろう」と考えることがあります。しかし、それまでの結果と次のトレードの結果は分けて考える必要があります。
勝率50%の戦略だからといって、必ず1勝1敗を繰り返すわけではありません。3連敗、4連敗することもあれば、反対に何度も連勝することもあります。
そのため、負けるたびにロットを上げる方法は危険です。
例えば、通常のリスクが1万円だったとして、最初に1万円負け、次に2万円、さらに4万円とリスクを増やしていけば、3連敗しただけで合計7万円の損失になります。
同じ1万円のリスクを維持していれば、3連敗しても損失は3万円です。同じ3回の負けでも、ロットの管理によって結果は大きく変わります。
損失後は冷静な判断が難しくなりやすい
損失後にロットを上げることが危険なのは、金額だけが理由ではありません。負けた直後は、普段とは違う判断をしやすいタイミングでもあります。
「さっきの損失を取り返したい」という気持ちが強くなると、普段なら見送るようなエントリーをしてしまったり、十分な確認をせずにトレードしたりすることがあります。
そこに大きなロットが加わると、一回の判断ミスによる影響も大きくなります。
損失後こそ、ロットを上げるのではなく、いつもと同じ条件でトレードできているかを確認することが重要です。冷静に判断できないと感じるのであれば、次のトレードを急ぐ必要もありません。
ロットを上げると損益が気になりやすくなる
普段より大きなロットを使うと、同じ10pipsの値動きでも損益の変化が大きくなります。その結果、チャートよりも損益額が気になり始めることがあります。
例えば、通常なら問題なく待てる小さな逆行でも、ロットが2倍になれば含み損も2倍の速さで増えていきます。不安になって予定より早く損切りしたり、反対に損失を確定したくなくてストップを広げたりする可能性があります。
利益が出た場合も同じです。大きな利益を失いたくないという気持ちから、予定していた利益目標よりかなり早く決済してしまうことがあります。
つまり、ロットを大きくすることは損失額を増やすだけでなく、普段のトレードルールを守りにくくする原因にもなります。
取り返すことを目標にしない
例えば、その日に3万円負けていると、「あと3万円利益を出せば元に戻る」と考えやすくなります。しかし、この3万円という数字は相場とは関係ありません。
良いトレードチャンスがなければ、その日に損失を取り戻す必要はありません。翌日でも翌週でも、自分の戦略に合ったチャンスを待つことができます。
「今日はプラスに戻るまでやめない」と考えると、トレード回数が増えたり、ロットを上げたりしやすくなります。最初は小さな損失だったものが、取り返そうとしたことで大きな損失になることもあります。
損失を取り返すことではなく、次も自分のルールに合ったトレードをすることに集中した方が、リスクを管理しやすくなります。
ロットサイズは損益ではなくリスクから決める
ロットサイズは、「前のトレードでいくら負けたか」ではなく、「今回のトレードでいくらまでリスクを取るか」から決める方が分かりやすくなります。
例えば、一回のリスクを口座資金の1%以内と決めているのであれば、前のトレードが勝ちでも負けでも基本的な考え方は変わりません。
また、損切りまでの距離によってロットサイズを調整することも必要です。ストップが遠ければロットを小さくし、ストップが近ければ同じリスクの範囲内でロットを調整します。
重要なのは、ロットそのものを毎回同じにすることではなく、一回のトレードで取るリスクを一定の範囲に保つことです。
連敗は最初から想定しておく
どれだけ良い戦略でも、連敗を完全になくすことはできません。そのため、リスク管理を考える時には、一回の損失ではなく連敗した場合まで考えておく必要があります。
例えば、一回のトレードで口座資金の1%をリスクにしている場合、5連敗すれば単純に考えて約5%の損失になります。これを自分が受け入れられるのであれば、連敗しても同じルールを続けやすくなります。
一方、一回のリスクが大きすぎると、数回負けただけで大きなプレッシャーを感じます。その結果、ロットを変えたり、戦略を変えたり、無理に損失を取り返そうとしたりする原因になります。
自分の戦略では連敗も起こると最初から考えておけば、一回負けるたびに特別な対応をする必要がなくなります。
ロットを変更するなら事前にルールを決める
ロットサイズを絶対に変更してはいけないということではありません。口座資金が増減した場合や、戦略のリスクを見直した場合には、ロットを調整することがあります。
ただし、その変更は損失直後の感情で決めるのではなく、あらかじめ決めたルールに基づいて行うことが大切です。
例えば、口座資金の1%を一回の最大リスクと決めているなら、資金が増えれば金額ベースのリスクも少し増え、資金が減れば少し小さくなります。このような調整なら、直前の勝ち負けではなく、資金管理のルールに沿っています。
「負けたから次は2倍」「今日は調子が良いから大きくする」という変更とは考え方が違います。
1日の最大損失を決めておく
損失後にロットを上げてしまうことが多い場合は、1日の最大損失を事前に決めておく方法もあります。
例えば、一日の損失が口座資金の2%に達したらその日のトレードを終了する、あるいは3連敗したら一度チャートから離れる、といったルールです。
どの水準が適切かは戦略やリスクの取り方によって異なりますが、重要なのは損失が出る前に決めておくことです。
負けて感情が動いている時に「もう一回だけ」と判断するより、事前に終了条件を決めておいた方がルールを守りやすくなります。
損失後も同じトレードを続ける
損失はトレードを続けていれば避けられないものです。大切なのは、一回の損失を特別な出来事として扱わないことです。
負けたからといって、次のトレードの勝つ確率が高くなるわけではありません。そのため、損失を取り返す目的でロットを上げても、リスクが大きくなるだけです。
損失後に確認するべきなのは、「次はいくら取り返すか」ではなく、「今回の損失は自分のルール通りだったか」です。ルール通りの損失なら、必要以上に何かを変える必要はありません。 一回の負けを次の一回で取り返そうとせず、同じリスク管理を続ける。長期的に安定したトレードを目指すなら、この考え方を守ることが重要です。
※Turn Tradingシステムは、投資に関する知識の習得を目的とした学習プログラムです。個別の金融商品の売買を推奨するものではなく、利益を保証するものではありません。
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