(NY金)
NY金12月限は、前営業日比53.5ドル安の1トロイオンス=3,960.5ドルとなり、中心限月の清算値ベースで約1か月ぶりの安値水準を付けました。米株が下落するなど、リスク回避姿勢が強まる局面では買いが入る場面もありましたが、為替市場ではドル買いが優勢となり、ドル建ての金は売りが優勢となりました。
時間外取引では、ドルが対ユーロで堅調に推移したことを受けて売りが先行し、一時40ドル近い下落となりました。中国財政部が今月1日に金に関する税制変更を発表し、付加価値税(VAT)の課税対象となる可能性が意識されたことも重しとなりました。欧州時間に入ると下げ幅を縮小しましたが、前日の上昇分をほぼ打ち消す17ドル超の下落で推移しました。日中取引が始まるとドル高が嫌気され、再び下げ幅を拡大しました。米株式市場ではナスダック指数が大幅安、NYダウも続落となったことでリスク回避の動きが強まり、前半は下げ足を速めました。中盤には下値を切り上げる動きも見られましたが、投機筋を中心に手仕舞い売りが優勢となり、全体としては軟調な展開となりました。
タイムサイクル分析では、ボトムサイクルが本日で35本目に入りました。ドル建てゴールドは、実線が10日EMAを上抜けていないことから、10月28日に付けた安値がボトムとなったかどうかは依然として不確定です。引き続き、10日EMAを重要な節目として注目しています。
(NYプラチナ)
プラチナ系貴金属(PGM)市場では、NYプラチナ1月限は前日比41.70ドル安の1539.70ドルで引けました。時間外取引では金・銀の下落に連れ安となり、欧州時間には25ドル超の下げを記録。日中取引では米国株が軟調に推移したことも重なり、一段安となって一時50ドルを超える下落となりました。
タイムサイクル分析では、プラチナのボトムサイクルは本日で36本目に入っています。ドル建てプラチナは10日EMAが抵抗として機能しており、10月22日の安値がボトムでない可能性が高まっています。目先は10月22日の安値1,495.18ドルを維持できるかが焦点となります。
▼ドル建てゴールド 日足チャート

▼ドル建てプラチナ 日足チャート

チャートは、TradingView社のJPX金先物とドル建て金(XAUUSD)、ドル建てプラチナ(XPTUSD)を使用しています。
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