(NY金)
ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心となる12月限の金先物は、前営業日比80.2ドル高の1トロイオンス=4,145.6ドルで取引を終えました。米政府が22日にロシアの石油大手2社に対して制裁を科すと発表したことを受け、ロシアとウクライナ情勢を巡る地政学的リスクが高まったとの見方が広がり、安全資産とされる金に買いが集まりました。
時間外取引では、米国によるロシア制裁が支援材料となった一方で、手仕舞い売りに上値を抑えられる場面も見られました。その後は押し目買いが入りましたが、欧州市場ではもみ合いとなりました。日中取引ではドル安を背景に買い優勢の展開となっています。
タイムサイクル分析では、トップサイクルが本日で5本目、ボトムサイクルが27本目を形成しています。平均ボトムサイクルが28本、直近トップサイクルが30本であることを踏まえると、あと1~3日程度の下降波を形成する可能性があります。現状では10日EMAを下抜けており、下落リスクが完全に払拭されたとは言えません。
(NYプラチナ)
プラチナ系貴金属(PGM)も続伸しました。NYプラチナは前日比で38.7~51.6ドル高、中心限月の1月限は44.2ドル高となりました。時間外取引では、金の上昇一服感から上値が抑えられる場面もありましたが、押し目買いが優勢でした。欧州時間に入ると上値を伸ばし、日中取引ではドル安を受けて堅調に推移しましたが、利食い売りなどが出て上げ一服となりました。
タイムサイクル分析では、トップサイクルが本日で7本目、ボトムサイクルが28本目を形成しています。平均ボトムサイクルが28本、直近トップサイクルが32本であることを考慮すると、下値模索の時間帯はほぼ終了した可能性があります。22日の相場で安値を付けた後、10日EMAを回復していることから、同日の安値がボトムとなった可能性もあります。目先は10日EMAを維持できるかが焦点となり、仮に下抜けた場合は、もう一段の下落も視野に入ります。
▼ドル建てゴールド 日足チャート

▼ドル建てプラチナ 日足チャート

チャートは、TradingView社のJPX金先物とドル建て金(XAUUSD)、ドル建てプラチナ(XPTUSD)を使用しています。
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