(NY金・NY白金)
9日のニューヨーク商品取引所(COMEX)金先物相場は、利益確定の売りが優勢となり、5営業日ぶりに反落しました。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比97.90ドル(2.41%)安の1オンス=3,972.60ドルでした。
金相場は、安全資産としての需要や米利下げ観測を背景に、前日まで4営業日連続で中心限月ベースの清算値が史上最高値を更新していました。このため、短期的な過熱感から利益確定の売りが出やすい地合いとなりました。
加えて、米10年債利回りの上昇が「金利を生まない資産」である金の魅力を一時的に低下させたことが、下押し圧力となりました。さらに、ユーロに対してドルが上昇したことにより、ドル建てで取引される金が相対的に割高となった点も、相場の重しとなりました。
地政学的要因では、パレスチナ自治区ガザを巡る戦闘について、イスラエルとイスラム組織ハマスが米政府の和平案の第1段階に合意したことが伝えられました。ハマスが拘束していた人質を全員解放し、イスラエル軍がガザの一部地域から撤退する内容で、今年1月以来となる戦闘休止と人質解放が実現します。
2年間にわたる衝突の終結に向けた進展が意識され、中東情勢の緊張緩和による「安全資産としての金需要」が一時的に後退したことも、売り材料となりました。
一方、米国内では与野党の対立が続き、つなぎ予算案の議会通過のめどが立たず、今月1日から一部政府機関の閉鎖が続いています。ベセント財務長官は9日、連邦準備制度理事会(FRB)での講演で「トランプ政権全体が政府再開を切望している」と発言しました。しかし、同日、米上院はつなぎ予算案を否決しており、否決はこれで7度目となります。
財政運営の不透明感は市場心理の不安要因として残りつつも、今回は地政学リスクの緩和による金売り圧力が勝った格好です。
プラチナ系貴金属(PGM)も総じて反落しました。前日比でプラチナは約42〜45ドル安となり、中心限月の1月限は44.4ドル安でした。
プラチナ1月限は時間外取引でガザ停戦合意を受けて利益確定売りが出たものの、押し目買いも入り下値は限定的でした。欧州時間に入ると、ニューヨーク連銀総裁の利下げ支持発言を背景に堅調に推移しましたが、日中取引では米政府機関の閉鎖を受けた買いが優勢となり、一代高値を更新。その後は利益確定売りが広がり、上昇一服となりました。
▼ドル建てゴールド 日足チャート

▼ドル建てプラチナ 日足チャート

チャートは、TradingView社のJPX金先物とドル建て金(XAUUSD)、ドル建てプラチナ(XPTUSD)を使用しています。
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