(NY金・NY白金)
8日のニューヨーク商品取引所(COMEX)金先物相場は、安全資産としての需要が強まり、4営業日続伸しました。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比66.10ドル高(+1.65%)の1オンス=4,070.50ドルとなり、4営業日連続で史上最高値を更新しました。
背景には、米議会における与野党対立によってつなぎ予算が成立せず、政府機関の一部閉鎖が続いていることがあります。閉鎖の長期化懸念から経済活動の停滞リスクが意識され、安全資産としての金買いが活発化しました。また、日本やフランスなど主要国の政局不安や景気減速懸念も金相場の下支え要因となっています。日本では、自民党・高市早苗総裁による積極財政路線を背景に財政悪化への懸念が燻っており、こちらもリスク回避姿勢を後押ししました。
一方、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利下げ観測の高まりも、金相場を支援しています。市場では10月の連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げが意識されており、金利低下によるドル安・実質金利の低下が金買いを誘発しています。FRBが引け後に公表した9月FOMC議事要旨では、参加者の多くが「年内のさらなる金融緩和が適切となる可能性がある」との見解を示しており、市場の緩和期待を裏付ける内容でした。ただし、時間外取引での相場反応は限定的でした。
さらに、産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のデータによると、2025年に入ってからの金ETF(上場投資信託)への世界的な資金流入額は累計で640億ドルに達し、9月単月でも過去最高の173億ドルが流入しました。リスク回避的な資金シフトが続くなか、機関投資家を中心とした金の保有姿勢が強まっていることがうかがえます。
総じて、地政学的・政治的リスクの拡大と金融緩和への期待が同時に作用し、金相場はリスク回避とインフレヘッジの両面から買われる展開となっています。今後もFRBの政策スタンスと各国の政治情勢が相場の方向性を左右する重要な要因となるでしょう。
プラチナ系貴金属(PGM)市場では、プラチナが反発しました。前日比で51.0~58.4ドル高となり、中心限月の1月限は51.0ドル高で取引を終えています。時間外取引では米政府機関閉鎖を受けた安全資産買いに加え、金相場の堅調地合いを背景に買い優勢となりました。欧州市場では一時もみ合う場面もありましたが、日中取引に入るとトランプ大統領の強硬姿勢や金高を手掛かりに上昇基調を強め、一代高値を更新しました。
▼ドル建てゴールド 日足チャート

▼ドル建てプラチナ 日足チャート

チャートは、TradingView社のJPX金先物とドル建て金(XAUUSD)、ドル建てプラチナ(XPTUSD)を使用しています。
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