5日のNY金は、急騰。NY金の期近6月限は前週末比79.0ドル高の3322.3ドル、NY白金の期近7月限は同1.0ドル安の966.1ドル、NY銀の期近7月限は同21.5セント高の3247.4セント。
週明けのNY金は、安全資産としての買いによって急騰した。5月4日にトランプ米大統領は、全ての海外製作映画に100%の関税を課すとSNSで表明した。中国政府は、4月から同国で上映される米国映画を減らすと発表しており、米中の対立がエンターテインメント分野にも拡大する可能性が高まった。この米中の貿易摩擦の激化懸念による景気先行き不安から週明けのNY金6月限は、序盤から買いが先行した。その後、為替のドル安・ユーロ高方向の動きがNY金の支援材料になると、米国取引時間帯に3346.7ドルまで急騰した。
一方、NY白金は景気先行き懸念による需要の低迷を警戒した動きによって5営業日連続の下落した。NY白金の7月限は、序盤にNY金の上昇や為替のドル安・ユーロ高基調を背景に975.6ドルまで上昇した。しかし、その後は米中の貿易摩擦の激化懸念による景気先行き不安からNYパラジウムが崩れると、NY白金は957.0ドルまで続落した。ただ、NY白金の957ドル台までの下落は一時的な動きとなり、引けにかけては964ドル前後の水準まで下げ幅を縮小した。
NY金6月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油)
5日のWTI原油は、続落。WTI原油の期近6月限は前週末比1.16ドル安の57.13ドル、北海ブレント原油の期近7月限は同1.06ドル安の60.23ドル、RBOBガソリンの期近6月限は、同0.29セント高の202.28セント、NYヒーティングオイルの期近6月限は、同1.87セント安の197.45セント。
週明けのWTI原油は、OPECプラスの増産と景気先行き不安による需給の緩み観測を背景に続落した。WTI原油の6月限は、序盤に55.30ドルまで大幅続落した。5月3日にOPECプラスはオンライン会合で、6月の供給量を日量41万1000バレル増やすことで合意した。また、サウジアラビアなど8か国による自主減産(日量220万バレル)の縮小は、4月~6月の累計で日量96万バレルになるとされている。一方、需要面では、引き続き米中の貿易摩擦の激化兼による景気先行き不安から需要の後退が連想された。この需給の緩み観測が、週明けのWTI原油の圧迫要因となった。しかし、安値をつけてからのWTI原油は、為替のドル安基調による安値拾いの買いによって57.70ドルまで戻りを見せた。ただ、57.70ドルまでの戻りは一時的な動きとなり、引けにかけては57.00ドル前後の水準まで売り直された。
WTI原油期近6月限日足
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(CBOTコーン)
5日のシカゴコーンは、大幅続落。シカゴコーンの中心限月7月限は、前週末比14.75セント安の454.25セント。
週明けのシカゴコーンは、米国産トウモロコシの作付け進捗率の向上予想を背景に大幅続落した。シカゴコーンの7月限は、序盤から売りが先行した。週末にかけて米コーンベルトでは作付けに適した天候となったことが、シカゴコーンの圧迫要因となった。その後、5日の引け後に発表される米国産トウモロコシの作付け進捗率が大幅に向上すると見られ、シカゴコーンの売り圧力が強まり453.25セントまで崩れた。米農務省による米国産トウモロコシの作付け進捗率は、事前予想が41%となり前週の24%から大幅なな上昇が見込まている。
シカゴコーン期近7月限日足
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