２９日のＮＹ金は、反落。ＮＹ金の期近６月限は前日比１４．１ドル安の３３３３．６ドル、ＮＹ白金の期近７月限は同９．７ドル安の９８５．５ドル、ＮＹ銀の期近７月限は同２５．６セント高の３３５７．７セント。
昨日のＮＹ金は、安全資産としての買いが一服したことで反落した。ＮＹ金の６月限は、序盤から売りが先行すると米国取引時間帯に３３０９．２ドルまで下落した。この日、ベセント米財務長官は米国の主要貿易相手国の多くが相互関税の上乗せ分の適用を回避するため、２国間交渉で「非常に良い」提案を行っていると述べた。また、トランプ米大統領が自動車関税の影響を緩和する見通しだと一部メディアが報じた。これらの内容を受けて、この日のＮＹ金は安全資産としての買いが一服して、売り圧威力が強まった。しかし、安値をつけてからのＮＹ金は、米長期金利の低下や安値拾いの買いによって、引けにかけて３３３０ドル前後の水準まで下げ幅を縮小する動きも見せた。
ＮＹ白金は、景気の先行き懸念を背景に反落した。ＮＹ白金の７月限は、序盤に９９８．５ドルまで上昇した。しかし、その後は米国の弱気な経済指標によって景気の先行き懸念から白金需要の後退が連想されると、ＮＹ白金は米国取引時間帯に９７８．９ドルまで反落した。この日発表された４月の米消費者景気信頼感指数は、８６．０となり前月の９３．９（改定値）や市場予想の８７．５を下回り、５カ月連続の低下となった。また、３月の米雇用動態調査（ＪＯＬＴＳ）では、非農業部門の求人数が前月比２８万８０００件減の７１９万２０００件となり、市場予想の７４８万件を下回った。ただ、ＮＹ白金の９８０ドル割れの動きは一時的となり、引けにかけては９８３ドル前後まで下値を切り上げる動きとなった。
ＮＹ金６月限日足
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ＮＹ白金７月限日足
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（ＷＴＩ原油）
２９日のＷＴＩ原油は、大幅続落。ＷＴＩ原油の期近６月限は前日比１．６３ドル安の６０．４２ドル、北海ブレント原油の期近６月限は同１．６１ドル安の６４．２５ドル、ＲＢＯＢガソリンの期近５月限は、同３．４６セント安の２０７．１２セント、ＮＹヒーティングオイルの期近５月限は、同５．５１セント安の２１２．０４セント。
昨日のＷＴＩ原油は、需給の緩み観測を背景に大幅続落した。ＷＴＩ原油の６月限は、序盤から売りが先行すると、その後はほぼ一本調子に下落して６１．４８ドルまで崩れた。５月５日に開催されるＯＰＥＣプラスの会合で、複数の加盟国が６月も増産を提案するとされている。また、２９日に発表された世界銀行による最新の商品市場見通しで、トランプ米政権の高関税政策が世界的な景気減速を招き、２０２５年の原油価格が大幅安になると予想した。このＯＰＥＣプラスの増産観測や景気減速によるエネルギー需要の鈍化懸念が、この日のＷＴＩ原油の圧迫要因となった。
ＷＴＩ原油期近６月限日足
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（ＣＢＯＴコーン）
２９日のシカゴコーンは、大幅続落。シカゴコーンの中心限月７月限は、前日比１３．００セント安の４７０．２５セント。
昨日のシカゴコーンは、米国の作付け遅れの改善が圧迫要因となって大幅続落した。２８日の引け後の発表された米コーンベルトの作付け進捗率が、２４％となり市場予想の２５％を下回ったものの５年平均の２２％を上回った。この米コーンベルトの作付け遅れの改善によって、シカゴコーンの７月限は序盤から売りが先行して４８０セント台まで続落した。しかし、欧州取引時間帯に入ると米国産トウモロコシの輸出需要を背景に、シカゴコーンは買い戻される展開となり、４８５．２５セントまで反発した。この日、米農務省は民間業者によるスペインへの１２万トンの輸出を確認した。ただ、シカゴコーンの反発は一時的な動きとなり、その後は米コーンベルトの作付け遅れの改善が改めて認識されると、引けにかけて４６９．７５セントまで崩れた。
シカゴコーン期近７月限日足
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