(NY貴金属)
16日のNY金は、急騰。NY金の期近6月限は前日比106.0ドル高の3346.4ドル、NY白金の期近7月限は同10.2ドル高の980.1ドル、NY銀の期近5月限は同68.3セント高の3298.0セント。
昨日のNY金は、為替のドル安・ユーロ高基調と安全資産の買いによって最高値を更新した。NY金の6月限は、序盤から買いが先行するとほぼ一本調子に上昇して、清算値決定後に3358.4ドルまで急騰した。この日も米国と中国の貿易戦争の激化懸念から、安全資産として金に買いが集まった。トランプ米大統領は15日に、重要鉱物と関連製品の輸入に関する調査に着手すると発表した。重要鉱物の生産や加工は中国が占める割合が大きく、鉄鋼・アルミニウムや自動車に続き、追加関税の対象となる可能性が浮上した。これを受けて、米・中の貿易戦争の激化懸念が強まった。
NY白金は、為替のドル安・ユーロ高基調とNY金の強調地合いに反応して続伸した。NY白金の7月限は、序盤に連日の上昇に対する反動で964.0ドルまで下落した。しかし、その後はNY金の強調地合いと為替のドル安・ユーロ高基調が支援材料となり、米国取引時間帯にNY白金は984.5ドルまで続伸した。ただ、高値をつけてからのNY白金は上げ一服の展開となり、引けにかけて975ドル前後の水準まで上げ幅を縮小した。
NY金6月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油)
16日のWTI原油は、急反発。WTI原油の期近5月限は前日比1.14ドル高の62.47ドル、北海ブレント原油の期近5月限は同1.18ドル高の65.85ドル、RBOBガソリンの期近5月限は、同1.90セント高の204.34セント、NYヒーティングオイルの期近5月限は、同3.70セント高の211.54セント。
昨日のWTI原油は、イラン産原油の供給混乱と為替のドル安基調が支援材料となり急反発した。WTI原油の5月限は、前日からの軟調地合いを維持すると、序盤に60.44ドルまで下落した。今週発表されたOPECやIEA(国際エネルギー機関)の弱気な需要見通しと米・中の貿易戦争の激化懸念によるエネルギー需要の後退観測が、引き続きWTI原油の圧迫要因となった。しかし、安値をつけてからのWTI原油は、為替のドル安基調による安値拾いの買いとイラン産原油の供給混乱が支援材料となり、米国取引時間帯に62.98ドルまで急反発した。トランプ米政権はイランへの経済制裁として、イラン産原油を購入する中国の独立系製油所や中国へのイラン産原油の供給に関与する複数の企業や船舶に追加制裁を科すと発表した。この追加制裁によって、イラン産原油の供給混乱から、需給の引き締まり観測が台頭して、WTI原油は買われた。
WTI原油期近5月限日足
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(CBOTコーン)
16日のシカゴコーンは、3営業日ぶりに反発。シカゴコーンの中心限月5月限は、前日比3.00セント高の484.25セント。
昨日のシカゴコーンは、米国の作付け遅れ懸念と為替のドル安基調を背景に反発した。シカゴコーンの5月限は、週明けからの軟調地合いを維持すると、序盤に479.25セントまで下落した。しかし、安値をつけてからのシカゴコーンは、為替のドル安基調による割高感から買い拾われる動きとなり、その後は米国の作付け遅れ懸念によって487.00セントまで反発した。今週発表された米国産トウモロコシの作付け進捗率は、産地の長雨の影響で4%となり、市場予想の6%や直近の5年平均の5%を下回っている。また、米中西部の一部地域では週末に降雨予報となっていることから、引き続き作付け遅れが警戒されている。ただ、高値をつけてからのシカゴコーンは、上げ一服の展開から、引けにかけて483セント前後の水準まで上値を切り下げた。
シカゴコーン期近5月限日足
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