(NY貴金属)
10日のNY金は、連騰。NY金の期近6月限は前日比98.1ドル高の3177.5ドル、NY白金の期近4月限は同13.4ドル高の933.3ドル、NY銀の期近5月限は同34.4セント高の3075.9セント。
昨日のNY金は、米国と中国の貿易戦争の激化懸念と為替のドル安・ユーロ高基調を背景に大幅続伸した。NY金の6月限は、前日からの強調地合いを継続して序盤から買いが先行した。その後、米国取引時間帯に為替のドル安・ユーロ高基調によって、NY金は買い基調が一段と強まり3195.0ドルまで続騰した。トランプ米大統領は、相互関税の報復措置を強化している中国に対し、相互関税の税率を145%まで引き上げるとした。中国政府は、10日に米国からの全輸入品に対し84%の追加関税を発動している。この米・中の貿易戦争の激化懸念から、リスクを警戒した動きによってこの日も安全資産の金に買いが集中した。
NY白金も為替のドル安・ユーロ高基調が支援材料となって3営業日連続で上昇した。NY白金の7月限は、序盤にNY金の強調地合いと為替のドル安・ユーロ高基調を背景に943.9ドルまで続伸した。しかし、その後は連日の上昇に対する利益確定の売りが台頭すると、NY白金は米国取引時間帯に926.9ドルまで上値を切り下げた。
NY金6月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油)
10日のWTI原油は、急反落。WTI原油の期近5月限は前日比2.28ドル安の60.07ドル、北海ブレント原油の期近5月限は同2.15ドル安の63.33ドル、RBOBガソリンの期近5月限は、同7.71セント安の196.13セント、NYヒーティングオイルの期近5月限は、同6.72セント安の204.64セント。
昨日のWTI原油は、米・中の貿易戦争によるエネルギー需要の後退が警戒され急反落した。WTI原油の5月限は、序盤から売りが先行すると、米国取引時間帯に58.76ドルまで崩れた。トランプ米大統領は、相互関税の報復措置を強化している中国に対し、相互関税の税率を145%まで引き上げるとした。中国政府は、10日に米国からの全輸入品に対し84%の追加関税を発動している。この米・中の貿易戦争の激化懸念から、景気減速によるエネルギー需要の後退が連想された。しかし、安値をつけてからのWTI原油は、為替のドル安基調による安値拾いの買いが台頭して、引けにかけて60.30ドル前後の水準まで下げ幅を縮小した。
WTI原油期近5月限日足
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(CBOTコーン)
10日のシカゴコーンは、5営業日連続の上昇。シカゴコーンの中心限月5月限は、前日比9.00セント高の483.00セント。
昨日のシカゴコーンは、米国産トウモロコシの期末在庫見通しの下方修正によって続伸した。シカゴコーンの5月限は、前日からの上昇基調を維持して序盤から買いが先行した。9日にトランプ米大統領は、一部の国や地域に対し相互関税を90日間停止したことで、貿易相手国の報復措置による米国産穀物の輸出リスクが後退して、シカゴコーンは買い進まれていた。その後、米農務省の需給報告で米国産トウモロコシの期末在庫見通しが下方修正されたことで、シカゴコーンは484.00セントまで続伸した。この日発表された4月の米需給報告で、2024~25年度の米国産トウモロコシの期末在庫見通しが14億6500万ブッシェルとなり、前月の15億4000万ブッシェルから下方修正された。この米国産トウモロコシの期末在庫見通しの下方修正によって、需給の引き締まり観測がシカゴコーンの支援材料となった。
シカゴコーン期近5月限日足
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