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【海外商品市況】28日のNY金とNY白金は直近の安値を更新、WTI原油も反落

2025.03.01

(NY貴金属)
28日のNY金は、大幅続落。NY金の期近4月限は前日比47.4ドル安の2848.5ドル、NY白金の期近4月限は同19.8ドル安の937.9ドル、NY銀の期近3月限は同58.2セント安の3121.9セント。
週末のNY金は、為替のドル高・ユーロ安基調を背景に大幅続落した。NY金の4月限は、序盤に2896.1ドルまで上昇した。しかし、その後は前日までの下落基調に再び戻ると、NY金は上値を切り下げる展開となった。そして、米国取引時間帯に一時的な米長期金利の上昇をきっかけにNY金の下落基調が強まり、2844.1ドルまで大幅続落した。この日発表された米国の1月個人消費支出(PCE)物価指数が、前年比2.5%上昇となり、前月の2.6%上昇から伸び率は鈍化した。価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたコアPCE物価指数は、同2.6%上昇となり、前月2.9%上昇から縮小した。今回の米PCE物価指数は前月より上昇率は低下する内容となったが、米FRB(連邦準備制度理事会)が目標とする2%を上回っていることから、米FRBによる利下げ後退観測が台頭して、米長期金利は一時的に上昇した。ただ、安値をつけてからのNY金は、上昇していた米長期金利は低下すると、引けにかけて2868ドル前後の水準まで下げ幅を縮小した。
NY白金も続落して、直近の安値を更新した。NY白金の4月限は、NY金の軟調地合いと為替のドル高・ユーロ安基調を背景に米国取引時間帯に936.7ドルまで安値を更新した。しかし、安値をつけてからのNY白金は、NY金の下げ一服と月末要因による持ち高調整の買い戻しによって、引けにかけて947ドル前後の水準まで下げ幅を縮小した。

NY金4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

NY白金4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(WTI原油)
28日のWTI原油は、反落。WTI原油の期近4月限は前日比0.59ドル安の69.76ドル、北海ブレント原油の期近4月限は同0.86ドル安の73.18ドル、RBOBガソリンの期近3月限は、同1.95セント安の222.23セント、NYヒーティングオイルの期近3月限は、同3.31セント安の231.50セント。
週末のWTI原油は、売り買い交錯する動きの中、反落した。WTI原油の4月限は、前日の急反発に対する利益確定の売りによって序盤から軟調地合いとなった。その後、需給の緩み観測が台頭するとWTI原油は69.14ドルまで売り込まれた。前日にトランプ米大統領は、以前から予定していた3月4日にカナダとメキシコからの輸入品に対し25%の関税を課す方針を明らかにした。また、2月から10%の追加関税を発動している中国に対し、更に10%上乗せするとしている。このトランプ米政権の高関税政策によって、世界的な景気減速によるエネルギー需要の鈍化が懸念された。一方、供給面ではイラクがクルド人自治区からの石油輸出を再開すると表明した。イラクは、国営石油販売公社を通じて日量18万5000バレルを輸出する予定となっている。しかし、安値をつけてからのWTI原油は、月末要因による持ち高調整と安値拾いの買いから、引けにかけて70ドル前後の水準まで戻した。

WTI原油期近4月限日足


※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(CBOTコーン)
28日のシカゴコーンは、6営業日連続で下落。シカゴコーンの中心限月5月限は、前日比11.50セント安の469.50セント。
週末のシカゴコーンは、米国産トウモロコシの輸出需要の鈍化懸念によって続落した。シカゴコーンは、序盤から売りが先行して米国取引時間帯に469セントまで崩れた。トランプ米大統領は、3月4日にカナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を課す方針を表明した。また、2月から10%の追加関税を発動している中国に対し、更に10%上乗せするとしている。このトラップ米政権の高関税政策に対し、各国は報復措置を講じるのではないかと見られ、米国産穀物の輸出需要の鈍化が懸念された。

シカゴコーン期近5月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

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