(NY貴金属)
25日のNY金は、急落。NY金の期近4月限は前日比44.4ドル安の2918.8ドル、NY白金の期近4月限は同1.2ドル安の969.4ドル、NY銀の期近3月限は同77.7セント安の3182.6セント。
昨日のNY金は、利益確定や換金目的の売りによって急落した。NY金の4月限は、序盤に2970.4ドルまで上昇した。しかし、その後のNY金は利益確定の売りが台頭して上値を切り下げる展開となった。そして、米国取引時間帯に利益確定と換金目的の売りが膨らむとNY金の下落基調は強まり、2900ドルを下抜けして2897.0ドルまで急落した。ただ、NY金の2900ドル割れの動きは一時的となり、引き続き安全資産の買いが根強いことで、NY金は引けにかけて2930ドル前後の水準まで下げ幅を縮小した。
NY白金は、NY金の軟調地合いに引っ張られ、清算値ベースで3営業日連続の下落した。NY白金の4月限は、序盤にNY金の下落と為替のドル高・ユーロ安基調を背景に963.8ドルまで崩れた。しかし、安値をつけてからのNY白金は、為替のドル安・ユーロ高方向の戻りによって982.9ドルまで反発した。ただ、その後は、NY金の下落基調が強まるとNY白金は965ドル台まで売り直されたが、引けにかけては為替のドル安・ユーロ高方向の動きによって、NY白金は978ドル台まで上昇した。
NY金4月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金4月限日足
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(WTI原油)
25日のWTI原油は、急反落。WTI原油の期近4月限は前日比1.77ドル安の68.69ドル、北海ブレント原油の期近4月限は同1.76ドル安の73.02ドル、RBOBガソリンの期近3月限は、同4.37セント安の196.73セント、NYヒーティングオイルの期近3月限は、同4.55セント安の239.03セント。
昨日のWTI原油は、需給の緩み観測を背景に急反落した。WTI原油の4月限は、序盤に71.26ドルまで上昇した。しかし、その後は徐々に上値を切り下げ、欧州取引時間帯から米国取引時間帯にかけて欧米の景気先行き懸念が台頭すると、WTI原油は下落基調を強め68.68ドルまで直近の安値を更新した。この日発表されたドイツの2024年通年の実質GDP(国内総生産)確定値が、季節調整済みで前年比0.2%減となり、2年連続のマイナス成長となった。また、米国の2月消費者信頼感指数が、98.3となり前月の105.3から低下して、市場予想の102.5も下回った。この欧米の弱気な経済指標の結果を受けて、景気先行き懸念からエネルギー需要の鈍化観測が台頭した。一方、供給面ではOPECの中で第2位の産油国となるイラクは、英石油大手BPとキルクーク石油・ガス田の再開発に向け契約を結んだことで、同国の供給増加が見込まれている。また、ナイジェリアの石油生産量が現時点で日量180万バレルとなり、前年の日量100万バレルから増加したとされている。この欧米のエネルギー需要の鈍化懸念と産油国の供給拡大観測による需給バランスの変化がこの日のWTI原油の圧迫要因となった。
WTI原油期近4月限日足
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(CBOTコーン)
25日のシカゴコーンは、3営業日連続の下落。シカゴコーンの中心限月5月限は、前日比2.75セント安の494.25セント。
昨日のシカゴコーンは、南米の天候リスクの後退と米国の関税政策による輸出需要の先行き懸念を背景に続落した。シカゴコーンの5月限は、前日までの軟調地合いを継続して、序盤から売りが先行した。その後、南米の天候リスクの後退と米国産トウモロコシの輸出需要の先行き懸念で、シカゴコーンは下落基調を強め488.50セントまで崩れた。高温や乾燥した天候が続いていたアルゼンチンの生産地域で、大量の雨が降りトウモロコシの作柄改善期待が膨らんだ。また、トランプ米政権の高関税政策を巡り、トランプ米大統領はメキシコとカナダの輸入品に対し来月から25%の関税措置を実施することを改めて表明している。メキシコは、米国産トウモロコシの主要な輸出国となっていることから、報復関税措置による米国産トウモロコシの輸出需要の先行き懸念が台頭している。ただ、安値をつけてからのシカゴコーンは、連日の下落と為替のドル安基調による割安感から安値拾いの買いによって、引けにかけて494セント前後の水準まで下げ幅を縮小した。
シカゴコーン期近5月限日足
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