(NY貴金属)
24日のNY金は、反発。NY金の期近4月限は前週末比10.0ドル高の2963.2ドル、NY白金の期近4月限は同17.1ドル安の970.6ドル、NY銀の期近3月限は同40.9セント安の3260.3セント。
週明けのNY金は、安全資産の買いと米国の長期金利の低下を背景に反発して最高値を更新した。NY金の4月限は、序盤に2936.8ドルまで下落した。しかし、その後は安全資産の買いによって反発すると、米国取引時間帯に2974.0ドルまで上昇して最高値を更新した。トランプ米政権の高関税政策に対する先行き懸念から、この日のNY金は安全資産として買われた。トランプ米政権の高関税政策を巡って各国との協議が本格化して、先週EU(欧州連)やメキシコの担当閣僚はラトニック米商務長官らと会談して、アルミニウムへの25%の追加関税と貿易不均衡の是正などの意見を交換した。また、中国の何立峰副首相がベッセント米財務長官とビデオ会談を行い、何氏は米国による対中関税の引き上げに「深刻な懸念」を伝えた。トランプ米政権は、今後も自動車や医療品などへの関税の検討もしており、高関税政策に対する世界経済への先行き懸念が警戒されている。ただ、最高値を更新してからのNY金は、利益確定の売りによって一時2945ドルまで上値を切り下げたが、引けにかけては米長期金利の低下が支援材料となり2967ドルまで買い直された。
一方、NY白金は為替のドル高・ユーロ安基調とNYパラジウムの軟調地合いに反応して大幅続落した。NY白金の4月限は、序盤に為替のドル安・ユーロ高方向の動きによって996.4ドルまで上昇した。しかし、その後は為替がドル高・ユーロ安基調に転換するとNY白金は崩れて、米国取引時間帯に968.1ドルまで直近の安値を更新した。下落局面ではNYパラジウムの急落も、NY白金の売り圧力を強めた。ただ、安値をつけてからのNY白金は、為替のドル高・ユーロ安基調が一巡したことで、引けにかけては976ドル前後の水準まで下げ幅を縮小した。
NY金4月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金4月限日足
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(WTI原油)
24日のWTI原油は、反発。WTI原油の期近4月限は前週末比0.30ドル高の70.70ドル、北海ブレント原油の期近4月限は同0.45ドル高の74.88ドル、RBOBガソリンの期近3月限は、同1.57セント安の201.10セント、NYヒーティングオイルの期近3月限は、同0.35セント高の243.58セント。
週明けのWTI原油は、直近の安値を更新した後に反発した。WTI原油の4月限は、寄付き直後に69.80ドルまで安値を更新した。しかし、その後は安値拾いの買いと米国のイランへの制裁強化によって、WTI原油は70.94ドルまで上昇した。この日、米財務省はイラン産石油の販売と輸送に関与した30以上の取引業者やタンカー運航業者などを対象に新たな制裁を科す方針を発表した。このイランへの追加制裁によって、イラン産石油の供給懸念が台頭して、需給の引き締まりが警戒された。
WTI原油期近4月限日足
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(CBOTコーン)※中心限月を5月限に変更
24日のシカゴコーンは、大幅続落。シカゴコーンの中心限月5月限は、前週末比8.00セント安の497.00セント。
週明けのシカゴコーンは、引き続き利益確定の売りによって大幅続落した。シカゴコーンの5月限は、序盤から売りが先行するとほぼ一本調子に下落して、米国取引時間帯に495.25セントまで崩れた。2月19日に518.75セントまで高値を更新してからは、利益確定の売りが台頭している。また、27日から開催される年次のアウトルック・フォーラム(農産物展望会議)で、2025年の米国産トウモロコシの作付面積が前年より拡大するとの予想もシカゴコーンの圧迫要因となった。
シカゴコーン期近5月限日足
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