(NY貴金属)
12日のNY金は、続落。NY金の期近4月限は前日比3.9ドル安の2928.7ドル、NY白金の期近4月限は同12.8ドル高の1048.5ドル、NY銀の期近3月限は同46.3セント高の3278.5セント。
昨日のNY金は、米国の長期金利の上昇を背景に続落した。NY金の4月限は、序盤に連日の高値更新に対する持ち高調整の動きから売りが先行した。その後、米国の長期金利の上昇によって、NY金は2886.5ドルまで下落した。この日発表された米国の1月消費者物価指数(CPI)は、前年比3.0%上昇となり、市場予想の2.9%上昇を上回って4カ月連続で拡大した。コアCPIも同3.3%上昇と市場予想の3.1%上昇より伸び率は上がった。このインフレ圧力が根強い結果となった米CPIの発表を受けて、市場では米利下げ観測が後退すると米長期金利は上昇した。しかし、安値をつけてからのNY金は、為替のドル安・ユーロ高基調と安全資産の買いによって戻り基調となり、2936ドル台まで下げ幅を縮小した。ただ、引けにかけては、為替のドル安・ユーロ高基調が一服したことで、NY金は2928ドル台まで売り直された。
一方、NY白金は、為替のドル安・ユーロ高基調によって続伸して直近の高値を更新した。NY白金の4月限は、序盤にNY金の軟調地合いに反応して1029.3ドルまで下落した。しかし、その後は為替のドル安・ユーロ高基調が支援材料となると、2025年2月3日の高値1046.7ドルを上抜けして1050ドルまで続伸した。ただ、高値を更新してからのNY白金は、為替のドル安・ユーロ高基調が一服すると、引けにかけて1045ドル台まで上値を切り下げた。
NY金4月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金4月限日足
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(WTI原油)
12日のWTI原油は、急反落。WTI原油の期近3月限は前日比1.95ドル安の71.37ドル、北海ブレント原油の期近4月限は同1.82ドル安の75.18ドル、RBOBガソリンの期近3月限は、同5.77セント安の208.96セント、NYヒーティングオイルの期近3月限は、同6.26セント安の245.20セント。
昨日のWTI原油は、需給の緩み観測によって急反落した。WTI原油の3月限は、序盤から売りが先行した。その後、米国の需給の緩み観測が台頭すると、WTI原油は下落基調を強め71.17ドルまで崩れた。11日に公表されたEAI(米エネルギー情報局)の短期エネルギー見通し(STEO)で、同国の2025年の原油生産を上方修正した。一方、消費は据え置きとなった。また、この日発表されたEAIによる週間在庫統計で原油在庫が、前週比410万バレル増となり、市場予想の300万バレル増を上回る在庫の積み増しとなった。このEIAの短期見通しと週間在庫統計によって、米国内の需給の緩み観測が広がった。
WTI原油期近3月限日足
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(CBOTコーン)
12日のシカゴコーンは、反発。シカゴコーンの中心限月3月限は、前日比6.25セント高の490.25セント。
昨日のシカゴコーンは、前日の急反落に対する反動と為替のドル安基調を背景に反発した。シカゴコーンの3月限は、序盤に前日からの軟調地合いを維持すると、481.50セントまで下値を切り下げた。しかし、その後は売られ過ぎによる反動と為替のドル安基調を背景に492.25セントまで反発した。前日に公表された米農務省の需給報告で、2024~25年の米国産トウモロコシの期末在庫が下方修正予想に反して据え置かれたことで、市場では失望売りが台頭して売られた。しかし、2024~25年度の世界全体のトウモロコシ期末在庫は、市場予想を下回る水準に据え置かれた。世界のトウモロコシの期末在庫は、旺盛な需要によって約10年ぶりに落ち込むとの見方から、この日のシカゴコーンは買い直された。
シカゴコーン期近3月限日足
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