(NY貴金属)
3日のNY金は、急反発。NY金の期近4月限は前週末比22.1ドル高の2857.1ドル、NY白金の期近4月限は同41.0ドル安の1002.5ドル、NY銀の期近3月限は同26.1セント高の3252.6セント。
週明けのNY金は、根強い安全資産の買いによって最高値を更新した。NY金の4月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安基調を背景に2802.2ドルまで下落した。しかし、その後は為替のドル安・ユーロ高方向の戻りと安全資産としての買いによって2872.0ドルまで急反発して最高値を更新した。トランプ米政権は、4日にメキシコとカナダに25%の関税を課し、中国にも関税を上乗せするとしている。また、この日はEU(欧州連合)にも関税をかけると表明した。このトランプ米政権の関税政策に対し各国では報復措置の動きも出ており、貿易戦争が警戒されると景気先行き不安が台頭して安全資産となる金に買いが集まった。ただ、最高値を更新してからのNY金は、メキシコへの関税実施を1か月延期となったことで、利益確定の売りが膨らみ2850ドル台まで上値を切り下げた。
一方、NY白金は利益確定の売りによって急落した。NY白金の4月限は、序盤から為替のドル高・ユーロ安基調を背景に利益確定の売りが膨らむと、米国取引時間帯に996.6ドルまで急落した。しかし、その後のNY白金は下げ一服の展開となり、引けにかけて1002ドル台まで下げ幅を縮小した。
NY金4月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金4月限日足
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(WTI原油)
3日のWTI原油は、反発。WTI原油の期近3月限は前週末比0.63ドル高の73.16ドル、北海ブレント原油の期近4月限は同0.29ドル高の75.96ドル、RBOBガソリンの3月限は、同5.89セント高の211.77セント、NYヒーティングオイルの期近3月限は、同6.58セント高の246.31セント。
週明けのWTI原油は、トランプ政権の関税政策による需給の引き締まり懸念を背景に反発した。1日にトランプ米大統領は、カナダとメキシコからの輸入品に対し25%の関税を課すよう命じた。ただし、カナダからの原油やエネルギー関連製品の税率を10%に軽減した。これに対しカナダは報復関税の実施を表明して、両国間の貿易戦争によるエネルギー供給不安が台頭した。これを受けて、週明けのWTI原油の3月限は寄付き直後に75.18ドルまで急反発した。しかし、その後は上げ一服の展開と為替のドル高基調によってWTI原油は上値を切り下げる動きとなった。米国取引時間帯に入ると、メキシコの関税実施を1か月の延期とトランプ大統領がカナダのトルドー首相と再協議する意向を表明したことで、貿易戦争による過度な供給不安が和らぎ、WTI原油は72.05ドルまで下落した。安値をつけてからは売り買いが交錯して73.20ドルまで戻した後、引けにかけて72.30ドル台まで売り直された。
WTI原油期近3月限日足
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(CBOTコーン)
3日のシカゴコーンは、急反発。シカゴコーンの中心限月3月限は、前週末比6.75セント高の488.75セント。
週明けのシカゴコーンは、米国のメキシコへの関税実施を1か月延期したことによって急反発した。シカゴコーンの3月限は、為替のドル高基調とトランプ政権による4日のメキシコへの関税実施を警戒して、序盤に472.50セントまで下落した。しかし、安値をつけてからのシカゴコーンは下げ一服の展開となり、米国取引時間帯にメキシコの関税実施を1か月延期する発表を受け、シカゴコーンは491.00セントまで急反発した。トランプ政権は、メキシコからの輸入品に対し25%の関税を課すとしている。この関税実施に対し、メキシコの報復措置による米国産トウモロコシの輸出需要の低下が警戒されていた。メキシコは、米国産穀物の主要輸出国となっている。
シカゴコーン期近3月限日足
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