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【海外商品市況】29日のNY金は続伸、NY白金は急反発、WTI原油は反落

2025.01.30

(NY貴金属)
29日のNY金は、続伸。NY金の期近2月限は前日比2.3ドル高の2769.8ドル、NY白金の期近4月限は同17.9ドル高の977.3ドル、NY銀の期近3月限は同51.1セント高の3139.3セント。
昨日のNY金は、売り買い交錯する中、清算値ベースで続伸した。NY金の2月限は、米国のFOMC(連邦公開市場委員会)による政策金利の発表とパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見を控え、序盤は持ち高調整の動きとなり2770.0ドルを中心としたレンジで推移した。その後、米FOMCの政策金利の発表とパウエルFRB議長の記者会見で、米国の長期金利が上昇して為替がドル高・ユーロ安方向に進み、NY金は2761.0ドルまで下落した。米国の政策金利は、4会合ぶりに据え置きとなった。また、FOMCの声明では「インフレが2%の目標に向かって進展した」との文言が削除された。根強いインフレとトランプ政権が検討している関税引き上げ政策によって物価への影響が警戒され、今後の追加利下げのタイミングを慎重に探るとの見方から、米長期金利は上昇して為替はドル高・ユーロ安に進んだ。しかし、NY金の2761ドル台までの下振れは一時的な動きとなり、直ぐに上昇していた米長期金利が低下して為替がドル安・ユーロ高基調に戻ると、NY金は2776ドル台まで反発した。ただし、引けにかけては2770.0ドル前後まで上値を切り下げ、終始売り買いが交錯する展開が続いた。
一方、NY白金は連日の下落に対する反動によって急反発した。NY白金の4月限は、序盤に955.3ドルまで下落した。しかし、その後は連日の下落に対する反動によってNY白金は買われる展開になると、米国取引時間帯に983.5ドルまで上昇した。上昇局面ではNYパラジウムの強調地合いもNY白金の支援材料となった。NYパラジウムの3営業日連続で下落していたが、この日は4営業日ぶりに上昇した。ただ、高値をつけてからのNY白金は上げ一服の展開となり、引けにかけては980.0ドル前後の水準まで上値を切り下げた。

NY金2月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

NY白金4月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(WTI原油)
29日のWTI原油は、反落。WTI原油の期近3月限は前日比1.15ドル安の72.62ドル、北海ブレント原油の期近3月限は同0.91ドル安の76.58ドル、RBOBガソリンの2月限は、同1.69セント安の203.57セント、NYヒーティングオイルの期近2月限は、同0.39セント高の245.40セント。
昨日のWTI原油は、米国の需給の先行き懸念が警戒され反落した。WTI原油の3月限は、序盤に為替のドル安・ユーロ高基調によって74.08ドルまで上昇した。しかし、その後は米国の需給の先行き懸念を背景に、WTI原油は72.33ドルまで下落して直近の安値を更新した。トランプ政権は、2月1日からカナダとメキシコに対し25%の関税を課す方針としている。2023年のカナダから同国への石油輸入は、日量390万バレルとなり、全体のほぼ半分を占めている。メキシコは、同73万3000バレルを米国に輸出している。この両国への関税引き上げによって、米国の石油需要への影響が警戒されている。また、この日発表されたEIA(米エネルギー情報局)による週間在庫統計で、原油在庫が前週比350万バレル増となり市場予想の320万バレル増を上回った。ガソリン在庫は同300万バレル増と市場予想の130万バレル増より大幅な在庫の積み増しとなった。この米国の原油・ガソリンの在庫の増加もWTI原油の売り材料となった。

WTI原油期近3月限日足


※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

(CBOTコーン)
29日のシカゴコーンは、大幅続伸。シカゴコーンの中心限月3月限は、前日比11.75セント高の497.00セント。
昨日のシカゴコーンは、南米の天候リスクが警戒され直近の高値を更新した。シカゴコーンの3月限は、序盤から買いが先行するとほぼ一本調子に上昇して497.50セントまで大幅続伸した。乾燥した天候が続いているアルゼンチンの産地で、降雨が確認されたもののトウモロコシの作柄改善が期待できるほどの雨量にならなかった。同国では、今後も乾燥した天候が続くとの予報からトウモロコシの作柄の悪化が警戒されている。また、ブラジルではにわか雨によって大豆の収穫作業が遅れ、2期作トウモロコシの作付けができない状況となっている。2期作トウモロコシの作付けが遅れると、今後は雨不足による生産減少のリスクが高まってくる。

シカゴコーン期近3月限日足

※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。

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