(NY貴金属)
21日のNY金は、反発。NY金の期近2月限は前営業日比10.5ドル高の2759.2ドル、NY白金の期近4月限は同5.3ドル高の970.8ドル、NY銀の期近3月限は同35.5セント高の3149.6セント。
休場明けのNY金は、安全資産としての買いによって上昇した。NY金の2月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安基調を背景に2722.7ドルまで下落した。トランプ米大統領が就任後、メキシコとカナダに2月1日から25%の関税を課すことを検討していると表明した。これをきっかけに為替はドル高・ユーロ安基調となり、NY金は売られた。しかし、その後はトランプ米大統領の打ち出す経済政策が不透明なことから、安全資産としてNY金は買われる展開となり、米国取引時間帯に2762.0ドルまで上昇した。トランプ米大統領が主張する関税・移民・減税などの各政策はインフレを招くとされる。一方、エネルギー政策は物価高を押し下げる可能性がある。このトランプ米大統領が打ち出している経済政策への不透明さが、NY金の買い材料となった。また、上昇局面では為替のドル安・ユーロ高方向の戻りもNY金の支援材料となった。
一方、NY白金は需要の拡大期待によって3営業日連続で上昇した。NY白金の4月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安基調によって946.7ドルまで下落した。しかし、その後は為替のドル安・ユーロ高方向の戻りと白金需要の拡大期待を背景に、NY白金は972.7ドルまで続伸した。トランプ米大統領は就任後、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの再離脱を命じ、電気自動車(EV)普及策も撤回した。これによって自動車の排ガス触媒に使用される白金とパラジウムの需要拡大期待が台頭して、NY白金は買われる展開となった。
NY金2月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金4月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
21日のWTI原油は、3営業日連続の下落。WTI原油の期近3月限は前営業日比1.56ドル安の75.83ドル、北海ブレント原油の期近3月限は同0.86ドル安の79.29ドル、RBOBガソリンの2月限は、同2.79セント安の208.43セント、NYヒーティングオイルの期近2月限は、同6.29セント安の255.81セント。
休場明けのWTI原油は、米国の原油生産の拡大観測によって続落した。WTI原油の3月限は、序盤から売りが先行して75.05ドルまで崩れた。トランプ米大統領は就任後に、エネルギーの国家非常事態を宣言した。化石燃料を増産して物価の引き下げを目指すことから、米国の原油生産の拡大観測がWTI原油の圧迫要因となった。しかし、安値をつけてからのWTI原油は、為替のドル安方向による割安感や安値拾いの買いによって76.30ドル台まで戻りを見せた。ただ、76.30ドル台の戻りは一時的な動きとなり、引けにかけては75.80ドル台まで売り直された。
WTI原油期近3月限日足
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(CBOTコーン)
21日のシカゴコーンは、続伸。シカゴコーンの中心限月3月限は、前営業日比5.875セント高の490.00セント。
休場明けのシカゴコーンは、為替のドル安方向の動きと南米の天候リスクを背景に続伸した。シカゴコーンの3月限は、序盤から買いが先行して490.50セントまで直近の高値を更新した。トランプ米大統領が公約に掲げていた関税強化策が、就任初日にメキシコとカナダだけに留まったことが序盤の上昇要因となった。しかし高値を更新した後は為替のドル高基調よってシカゴコーンは上値を切り下げ、米国取引時間帯に482セント台まで下落した。ただ、シカゴコーンの下振れは一時的な動きとなり、その後は為替のドル安方向の戻りとアルゼンチンの天候リスクが支援材料となり、シカゴコーンは490セント台まで買い直された。
シカゴコーン期近3月限日足
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