(NY貴金属)
11日のNY金は、4営業日連続の上昇。NY金の期近2月限は、前日比38.3ドル高の2756.7ドル、NY白金の期近1月限は、同1.7ドル高の950.8ドル、NY銀の期近3月限は、同22.0セント高の3296.7セント。
昨日のNY金は、引き続き安全資産の買いによって大幅続伸した。NY金の2月限は、序盤に2740ドル台まで続伸したが、その後は米国の11月消費者物価指数(CPI)の発表を控えた持ち高調整の動きによって2719.1ドルまで下落した。しかし、米CPIの発表後から、安全資産の買いによって2759.7ドルまで急伸した。注目された米CPIは、前年比2.7%上昇と前月の2.6%上昇から伸びは小幅に拡大したが、市場予想と一致した。一方、コアCPIは同3.3%上昇となり、こちらは前月から横ばいとなった。この予想通りの結果となった米CPIの発表を受けて、来週の米FOMC(連邦公開市場委員会)での0.25%の利下げ見通しがより高まったことから、米長期金利は低下して為替がドル安・ユーロ高方向に進み、NY金は上昇基調に転換した。ただ、米長期金利の低下と為替のドル安・ユーロ高方向の動きは一時的となり、その後は米長期金利は上昇して為替がドル高・ユーロ安基調に進んだがNY金の圧迫要因にならず、安全資産の買いが引き続きNY金の支援材料になると2759.7ドルまで買い進まれた。長引くウクライナ情勢やイスラエルとイスラム組織ハマス、そしてレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの紛争に加えシリアの内戦など、国際情勢の不安定な状況に対する警戒感から安全資産として金が買われる動きが続いている。
一方、NY白金は売り買いが交錯する動きに中、小幅反発した。NY白金の1月限は、序盤に955.5ドルまで上昇した後、為替のドル高・ユーロ安基調によって940.7ドルまで下落した。しかし、その後はNY金の強調地合いに反応して955.7ドルまで急反発した。ただ、高値をつけてからのNY白金は、為替のドル高・ユーロ安基調によって上値を切り下げ950ドル前後の水準まで上げ幅を縮小した。
NY金2月限日足
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NY白金1月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
11日のWTI原油は、大幅続伸。WTI原油の期近1月限は前日比1.70ドル高の70.29ドル、北海ブレント原油の期近2月限は、同1.33ドル高の73.52ドル。RBOBガソリンの12月限は、同3.72セント高の198.58セント、NYヒーティングオイルの期近12月限は、同3.72セント高の222.331セント。
昨日のWTI原油は、需給の引き締まり観測によって大幅続伸した。この日、EUはウクライナ侵攻に対するロシアへの15回目の追加制裁で合意した。今回の追加制裁は、西側諸国の制裁を回避するためロシアが石油取引に利用している「影の船団」の抑制が狙いとなっている。このロシアの原油取引に対する規制強化によって世界的な原油供給の減少懸念が台頭して、WTI原油は序盤から買いが先行すると70.53ドルまで急伸した。
WTI原油期近1月限日足
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(CBOTコーン)
11日のシカゴコーンは、5営業日ぶりに反落。シカゴコーンの中心限月3月限は前日比0.75セント安の448.25セント。
昨日のシカゴコーンは、利益確定の売りによって反落した。シカゴコーンの3月限は、前日の強調地合いを維持して451.25セントまで直近の高値を更新した。前日に発表された米国の需給報告で、米国トウモロコシの期末在庫の下方修正と米国産トウモロコシの輸出高の上方修正によって、シカゴコーンは強調地合いを継続していた。しかし、高値をつけてからのシカゴコーンは、為替のドル高基調による割高感をきっかけに利益確定の売りが膨らむと447.75セントまで下落した。
シカゴコーン期近3月限日足
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