(NY貴金属)
19日のNY金は、続伸。NY金の期近12月限は、前日比16.4ドル高の2631.0ドル、NY白金の期近1月限は、同4.1ドル高の978.6ドル、NY銀の期近12月限は、同3.8セント高の3126.2セント。
昨日のNY金は、安全資産としの買いによって続伸した。NY金の12月限は、ウクライナ情勢の悪化懸念を背景に序盤から買いが先行した。ロシア国防省はこの日、ウクライナ軍が米国製の長距離地対地ミサイル「ATACMS」を西部ブリャンスク州の軍事施設を狙い使用した発表した。米メディアは17日に、バイデン米政権がウクライナに供与した長距離ミサイルをロシア領内への攻撃に使用することを容認したと報じている。これに対し、ロシアのプーチン大統領は核兵器の使用条件を示した核ドクトリン(核抑止力の国家政策指針)を改定して、ウクライナに軍事支援する欧米などに核を含む攻撃の対象になり得ると警告した。この一連の動きによって、地政学的リスクが高まり安全資産としてNY金は買い進まれた。その後、米国の長期金利の低下と為替のドル安・ユーロ安基調がNY金の上昇基調を強め2643.4ドルまで続伸した。しかし、高値をつけてからのNY金は、低下していた米長期金利が上昇すると2624ドル台まで上値を切り下げたが、引けにかけては2635ドル前後まで買い直された。
NY白金は、為替のドル安・ユーロ高基調を背景に4営業日連続で上昇した。NY白金の1月限は、為替のドル高・ユーロ安方向の動きによって欧州取引時間帯に967.2ドルまで下落した。しかし、その後は為替がドル安・ユーロ高基調に転換するとNY白金は982.6ドルまで続伸した。上昇局面では、NY金の強調地合いも支援材料となった。
NY金12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金1月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
19日のWTI原油は、続伸。WTI原油の期近12月限は前日比0.23ドル高の69.39ドル、北海ブレント原油の期近1月限は、同0.01ドル高の73.31ドル。RBOBガソリンの12月限は、同1.94セント高の203.77セント、NYヒーティングオイルの期近12月限は、同1.12セント安の224.02セント。
昨日のWTI原油は、ウクライナ情勢の悪化を背景に続伸した。WTI原油の12月限は、序盤から買いが先行して69.30ドル台まで続伸した。この日、ウクライナ軍が米国製の長距離地対地ミサイル「ATACMS」を使用したことで、ウクライナ情勢の悪化が一段と警戒され、ロシア産原油の供給懸念が引き続き買い材料となった。しかし、その後は停電の影響によって一時生産を停止していたノルウェー沖の「ヨハン・スベルドラップ」油田の生産が一部再開したと発表されると、北海ブレント原油の供給不安が後退して、WTI原油は68.45ドルまで下落した。ただ、WTI原油の下振れは一時的な動きとなり、ウクライナ情勢の悪化によるロシア産原油の供給不安と為替のドル安基調を背景に、WTI原油は出直りの展開となり、引けにかけて69.69ドルまで続伸した。
WTI原油期近12月限日足
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(CBOTコーン)
19日のシカゴコーンは、3営業日ぶりに反落。シカゴコーンの中心限月12月限は前日比2.00セント安の427.25セント。
昨日のシカゴコーンは、売り買い交錯する中、反落した。シカゴコーンの12月限は、シカゴ小麦の強調地合いに反応して序盤から買いが先行して431.50セントまで上昇した。しかし、その後はシカゴ小麦の上げ幅縮小とシカゴ大豆の下落に引っ張られ、シカゴコーンは426.50セントまで反落した。シカゴ小麦は、ウクライナ情勢に悪化による黒海付近からの供給不安が警戒され続伸した。一方、シカゴ大豆は、ブラジルの豊作期待によって下落した。
シカゴコーン期近12月限日足
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