(NY貴金属)
28日のNY金は、3営業日連続の上昇。NY金の期近12月限は、前週末比1.3ドル高の2755.9ドル、NY白金の期近1月限は、同10.1ドル高の1046.8ドル、NY銀の期近12月限は、同22.2セント高の3400.1セント。
週明けのNY金は、売り買い交錯する動きの中、続伸した。NY金の12月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安基調や利益確定の売りによって2736.9ドルまで下落した。週末にイスラエルがイランに報復攻撃を実施した。ただ、軍事施設を標的とした限定的な攻撃となったことで、市場では中東情勢の悪化に対する過度な警戒が後退すると利益確定の売りが台頭した。しかし、NY金の下振れは一時的な動きとなり、その後はリスクを警戒する動きになると、NY金は米国取引時間帯に2758.3ドルまで買い直された。中東やウクライナ情勢による地政学的リスクと米国の大統領選の先行き不透明な状況によるリスクを警戒した動きによって、この日も安全資産としての買いが相場の下支えとなった。しかし、高値をつけてからのNY金は、週後半に米国のGDP(国内総生産)・個人消費支出(PCE)物価指数・雇用統計と主要な経済指標の発表が予定されていることから、引けにかけては上値は重くなった。
NY白金は、引き続きNYパラジウムの強調地合いに反応した続伸した。NY白金の1月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安基調や利益確定の売りによって1025.5ドルまで下落した。しかし、その後はNYパラジウムの強調地合いと為替のドル安・ユーロ高方向の戻りによって1049.6ドルまで続伸した。先週、米政府がG7(先進7か国)に、ロシア産パラジウムとチタンなどの輸出に対して制裁措置を検討するよう呼びかけた。これによって、パラジウムの供給不安が警戒されている。
NY金12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金1月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
28日のWTI原油は、暴落。WTI原油の期近12月限は前週末比4.40ドル安の67.38ドル、北海ブレント原油の期近12月限は、同4.63ドル安の71.42ドル。RBOBガソリンの11月限は、同11.21セント安の196.64セント、NYヒーティングオイルの期近11月限は、同10.95セント安の212.86セント。
週明けのWTI原油は、持ち高調整の動きによって急落した。週末にイスラエルがイランに報復攻撃を実施したが、核開発や石油関連施設を標的から外し軍事施設に限られた攻撃となった。また、イラン側も「被害は限定的だった」との見方を示し、中東情勢の悪化によるエネルギーの供給不安が幾分後退した。この一連の動きを受けて、週明けのWTI原油の12月限は供給不安を警戒した買いポジションの決済が膨らみ、序盤から急落すると66.92ドルまで崩れた。しかし、安値をつけてからのWTI原油は、下げ一服の展開となり、引けにかけては68ドル前後の水準まで下げ幅を縮小した。
WTI原油期近12月限日足
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(CBOTコーン)
28日のシカゴコーンは、続落。シカゴコーンの中心限月12月限は前週末比4.50セント安の410.75セント。
週明けのシカゴコーンは、原油価格の急落や米国トウモロコシの豊作観測が圧迫要因となり続落した。シカゴコーンの12月限が、原油価格の急落に反応して序盤から売りが先行した。その後、米国産トウモロコシの例年より早いペースでの収穫進展からの豊作観測が圧迫要因となり、シカゴコーンは410.00セントまで続落した。28日の引け後に発表された、米国産トウモロコシの収穫進展は、27日時点で81%まで上昇している。直近の5年平均は64%となっており、市場予想は80%超えとなっていた。
シカゴコーン期近12月限日足
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